『蔑ろ（ないがしろ）』とはどういう意味？例文も紹介

『蔑ろ』という言葉をご存じですか。テレビ番組や本などにも登場する言葉なので、なんとなくの意味をイメージできる人は多いかもしれませんが、具体的な意味や正しい使い方を理解している人は少ないのではないでしょうか。

相手や物事を軽視し、大切に扱わない態度を示す『蔑ろ』は、使い方を誤ると誤解を招く場合があります。

本記事では、『蔑ろ』の意味や使い方を例文とともに分かりやすく解説します。『蔑ろ』の類語や英語での表現方法も紹介するので、日常生活やビジネスシーンで使用する時の参考にしてくださいね。

『蔑ろ』の意味や読み方とは？

普段何気なく使っている『蔑ろ』は、漢字で書くと見慣れませんが、『ないがしろ』と読みます。意味は『あってもないもののように軽んじることや、そのさま』『しまりのないさま、だらしのないさま』などです。

同じ漢字を使った言葉『蔑む』もあります。『さげすむ』と読み、『ほかを自分より価値の低いものと見て、軽蔑する』『見下す』、『批評しとやかくいう』などの意味を持つ言葉です。

どちらも似たような意味を持ちますが、完全に同じ意味ではありません。『蔑ろ』は何かを適切に扱わない状態を表し、その結果として生じる問題や困難を暗示する場合もあります。

『蔑ろ』の使い方を例文と一緒に解説！

『蔑ろ』は使い方によっては誤解を招く場合もあります。普段の会話やビジネスシーンでも耳にする機会の多い『蔑ろ』はどのように使うのでしょうか。本章では具体的な例文とともに『蔑ろ』の使い方を解説します。

『蔑ろ』は、人や物事を無視したり、気にかけなかったりする場合に使います。『蔑ろにする』や『蔑ろにされる』などの表現で使われる場合が多く、人間関係や仕事、学習などさまざまなシーンで使う言葉です。

上記のように、『蔑ろ』は人や物事を対象に、文章と会話のどちらにも使用できます。

『蔑ろ』の類語や言い換え表現を紹介！

日常会話や文章で『蔑ろ』を繰り返し使うと単調になりがちです。本章では『蔑ろ』の類語や言い換え表現を紹介します。すべての表現を使い分けると、コミュニケーションの幅が広がるでしょう。

なおざり

『なおざり』は『物事をいい加減に扱う、本気でないさま』を表す言葉です。

粗略

『粗略』は『そりゃく』と読み、『物事をぞんざいに扱ったり、丁寧でなかったりすること』を表す言葉です。

卑しむ

『卑しむ』は『品がなく、劣っていると馬鹿にすること。相手を軽蔑したり、見下したりする』様子を表現します。

おろそか

『おろそか』は、『何かをいい加減に済ませたり、注意を払わず適当にしたりする』状態を表す言葉です。

見くびる

『見くびる』は『相手を軽視したり、過小評価したりする』などの意味があります。

侮る

『侮る』は『あなどる』と読み、『相手を軽んじたり、見下したりする』などの意味で使いますよ。

無視

『無視』は日常的にもよく使われる言葉で、『相手や何かに注意を払わず、意図的に気にかけないこと』を表現します。

侮蔑

『侮蔑』は『ぶべつ』と読み、『相手を軽んじて見下し、軽蔑の感情を抱くこと』を意味する言葉です。

『蔑ろ』の英語表現を紹介！

『蔑ろ』を英語で表現したい場合は、文脈に応じて適切な表現を選ぶのが大切です。本章では具体的な例文と合わせて紹介します。

neglect

neglectは、『無視する』『怠る』の意味で使われます。例文は以下の通りです。

disregard

disregardは、『無視する』『軽視する』の意味で使われます。例文は以下の通りです。

ignore

ignoreは『無視する』という意味で、意図的であるかに関わらず、責任を果たさないことに使います。例文は以下の通りです。

slight

slightは、人や物事を軽視したり、無視したりする時に使います。例文は以下の通りです。

『蔑ろ』の意味を理解し、正しく使おう！

『蔑ろ』は物事や人を軽んじて大切に扱わないことを意味します。無視したり、軽視したりする態度や行動に使われ、日常生活やビジネスシーンでも頻繁に見られる状況を表現するのに適した言葉です。

ネガティブな状況を表す言葉ですが、『親のアドバイスを蔑ろにすると、後で大変なことになる』のように、丁寧に使うと効果的に伝えられますよ。

例文を通して確認した使い方からも分かるように、『蔑ろにする』行動は、人間関係や仕事で問題を引き起こす場合もあります。相手や物事を尊重する姿勢を大切にしたいですね。

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[文・構成／grape編集部]