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山崎努が自身の『若い頃』について語ったこととは? 『長いお別れ』では蒼井優と共演

By - grape編集部  公開:  更新:

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山崎努

山崎努(やまざきつとむ 正式表記は山﨑努)さんは、圧倒的な演技力と存在感で輝きを放ち続ける、日本を代表する名優です。

これまで、数々の映画やドラマに出演。映画監督・黒澤明(くろさわあきら)さんや、伊丹十三(いたみじゅうぞう)さんの作品にも出演してきました。

ここでは、山崎努さんのこれまでの出演作品や、樹木希林(きききりん)さんと共演した時のこと、芝居に対する思い、娘で俳優の山崎直子(やまざきなおこ)さんとの共演など、さまざまな情報をご紹介します。

山崎努の出演作品は?

山崎努さんは劇団『俳優座』の養成所を経て、1959年に『文学座』に入団しました。

1960年に、三島由紀夫(みしまゆきお)さんの戯曲『熱帯樹』で俳優デビュー。同年には冬山を舞台にした青春映画『大学の山賊たち』でスクリーンデビューを果たしました。

1963年には、黒澤明監督が手がけた映画『天国と地獄』で誘拐犯・竹内銀次郎役を演じ、一躍脚光を浴びます。

黒澤明監督作品への出演は、ほかにも『赤ひげ』、『影武者』があります。

ほかにも、日本を代表する監督作品への出演は多く、1980年代には映画『お葬式』、『マルサの女』など伊丹十三監督作品にも出演。

1973年にはドラマ『必殺仕置人』(TBS系)で異彩を放ち、今でも人気の高い念仏の鉄役を演じています。

2008年に開催された『第81回アカデミー賞』で外国語映画賞を受賞した映画『おくりびと』では、主演の本木雅弘(もときまさひろ)さん演じる納棺師・小林大悟の師である佐々木生栄役という重要な役を務めました。

これまでの活躍により山崎努さんは、2000年に『紫綬褒章』、2007年には『旭日小授章』を受賞しています。

近年の主な出演作として、映画『駈込み女と駆出し男』、『殿、利息でござる!』、『無限の住人』、『モリのいる場所』、『長いお別れ』などがあります。

山崎努に憧れていた樹木希林との初共演が話題に

2018年公開の映画『モリのいる場所』で、山崎努さんは、映画『死に花』以来14年ぶりに主演を務めました。

映画『モリのいる場所』予告編

『モリのいる場所』は、30年以上自宅の敷地から出ることなく、庭にいる生き物たちを描写し続けたことで知られる画家・熊谷守一(くまがいもりかず)さんのエピソードをもとに、1974年の夏、94歳になった彼の晩年を描いた作品です。

主人公である94歳の画家・モリの妻役を、2018年9月に闘病の末亡くなった樹木希林さんが演じています。

山崎努さんと樹木希林さんは、在籍時期は違うものの、同じ劇団『文学座』に所属していました。そんな2人は『モリのいる場所』が初共演なのだそう。

2018年4月22日に行われた『モリのいる場所』の完成披露試写会に出席した、山崎努さんと樹木希林さん。

『文学座』に所属していた当時、樹木希林さんにとって山崎努さんは憧れの先輩で遠い存在だったといいます。

樹木希林さんは電話で、山崎努さんが主演を務める『モリのいる場所』のオファーをもらった時、とても喜んだことを明かしていました。

10代の頃から憧れの存在だった山崎努さんと共演できることの喜びが伝わってきますね。

『週刊女性PRIME』のインタビューに応じた山崎努さんは、樹木希林さんと共演した時のことをこのように語っています。

「この年になっても、初めて共演する人、結構多いんですよ。守一さんと一緒で、怠け者で仕事しないからだと思いますけど(笑)。希林さんは頭がよくて、感性も鋭く、素晴らしかったです。一緒に演じて本当に楽しかったですね」

週刊女性プライム ーより引用

山崎努が自身の『若い頃』を語る

『ほぼ日刊イトイ新聞』のインタビューに応じた、山崎努さん。

インタビューで、山崎努さんは「若い頃は戦いだった」と語り、若い頃の自分についてこのように語りました。

そう、外にも内にも、すべてにおいて、
いつも戦ってた‥‥
うん、何でもぶっ壊してやろうだとか、
とにかく自己主張してやろうって、
外へ外へ向かっていく矢印ばっかりが
強かったころもあった。

でも、あるときから、まぁいいかって。

ほぼ日刊イトイ新聞 ーより引用

若い頃は、さまざまな面において『戦い』の姿勢でいることの多かった山崎努さんでしたが、現在はこのように変化したといいます。

諦めるんですよね、あるところで。

選択肢が‥‥ね、つまり、
この現実以外に選べないんだとしたら、
諦めて受け容れようというのは、
やっぱり、
歳を取ったおかげかなあと思いますね。

ほぼ日刊イトイ新聞 ーより引用

現在は、いい意味で諦めがつき、自分自身の置かれている状況や現実を受け入れられるようになったそう。

50歳をすぎた頃からは「人生を楽しむ」ということが大切だと思い至った山崎努さん。

そう思うようになったのも、がむしゃらにやってきた過去があってこそなのかもしれませんね。

山崎努が娘と共演

山崎努さんは、2009年に娘で俳優の山崎直子さんとキリンビールのブランドCMで親子共演を果たしています。

山崎努さんと山崎直子さんは、親子の絆を描くCMシリーズの第3弾に登場。

お互いをそれぞれ「パパ」「直ちゃん」と呼び合い、2人はグラスを傾けながら演劇などについて語り合いました。

台本なし、打ち合わせもなしで展開したCMは、親子の普段の会話がうかがえると大好評でした。

山崎努、『長いお別れ』で認知症の病気を患う役を演じる

少しずつ記憶を失っていく父との7年間を丁寧に描いた、2019年5月公開の映画『長いお別れ』で、山崎努さんは認知症が進んでいく父親・昇平役を演じています。

昇平の次女役を演じたのは、蒼井優(あおいゆう)さんです。

映画『長いお別れ』本予告

映画『湯を沸かすほどの熱い愛』で『日本アカデミー賞』をはじめ国内の映画賞を席巻し、同作でも監督を務めた中野量太(なかのりょうた)監督は、『Movie Walker』のインタビューで、「山崎さんと蒼井さんは芝居モンスターです」と大絶賛していました。

山崎努の現在・これから

山崎努さんは前述のとおり、2019年5月公開の映画『長いお別れ』に出演しています。

80代となった現在も、私たちに素晴らしい作品を届けてくれている山崎努さん。

その存在感だけでも、私たちの心に訴えかけるすごみを感じます。日本を代表する名優の活躍を、これからも応援したいですね。

山崎努 プロフィール

生年月日:1936年12月2日
出身地:千葉県
身長:174cm
所属事務所:遊人社

1960年に映画『大学の山賊たち』でスクリーンデビュー。1963年、黒澤明監督の映画『天国と地獄』に出演し、脚光を浴びる。代表作として、伊丹十三監督の映画『お葬式』、『マルサの女』などにも出演。2008年には『第81回アカデミー賞』外国語映画賞受賞作品に輝いた映画『おくりびと』にも出演。2000年に『紫綬褒章』、2007年に『旭日小綬章』を受賞。近年の出演作として、『モリのいる場所』、『長いお別れ』がある。


[文・構成/grape編集部]

出典
映画『モリのいる場所』予告編週刊女性プライムほぼ日刊イトイ新聞5月31日公開『長いお別れ』本予告

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