感動の実話 父親から愛されなかった男性が、親に捨てられた少年の「父親」に
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赤ちゃんが誕生し、両親の愛情と保護を受けて健やかに成長する…それは決して当たり前のことではありません。世界にはさまざまな事情でそのような恵まれた環境で育つことができない子供たちが大勢います。
ウガンダとルワンダの国境付近にある小さな村で生まれたピーター・ムタバジさんは、過酷な子供時代を過ごしました。
海外メディア『Bored Panda』によると、ピーターさんの家族は貧しくて食べ物が買えなかったため、豆やイモなどを栽培して食いつないでいたといいます。
また父親は家族全員に暴力をふるい、彼らはいつも怯えて暮らしていたそうです。
ある日、父親のタバコを買いに行ったピーターさんは帰り道で雨に降られてしまい、タバコが台なしになってしまったのだとか。
このまま家に帰ったらお父さんに殴られる。
怖くなったピーターさんはそのまま逃走。そして二度と家に戻ることはありませんでした。
当時の彼はまだ10歳だったということです。
たった1人で生きていくことを決めた10歳の少年
一文なしで家族の元から逃げ出したピーターさんは路上で生活を始め、数々の苦難を乗り越えてきました。
大人になった現在はアメリカ・オクラホマ州で不動産事業を営みながら、安定した生活を送っています。
そんなピーターさんは数年前からあることを始めました。
それは親がいなかったり、一緒に暮らせない事情のある子供の一時的な世話をする『フォスターペアレント』になること。
一人暮らしだった彼は過去3年間で12人の子供たちを預かったということです。
2018年1月、ピーターさんの元にソーシャルワーカーから、「11歳の少年を週末だけ預かってくれませんか?」という依頼があったのだそう。
その時彼は愛情を持って世話をしていた2人の兄弟が実の親の元に戻ったばかりで、精神的につらい状態だったのだとか。しかし懇願されたため、「今週末のみ」という条件で預かることに決めます。
それがピーターさんとアンソニーくんの出会いでした。
2度も家族に捨てられた少年
ピーターさんは週明けに、アンソニーくんを迎えにきたソーシャルワーカーに、なぜ彼がフォスターケアにいるのかを尋ねました。
そこでピーターさんは彼のあまりにもつらい生い立ちを知ることになったのです。
アンソニーくんは2歳の時に実の母親に捨てられた後、別の家族の養子になりました。ところが約10年後、その家族はある日突然、彼を病院に置いたまま戻ってこなかったのです。
アンソニーくんは2度も家族に捨てられたのです。
そのことを知ったピーターさんは、アンソニーくんを引き続き預かることを決めます。
この子にはもう家族はいない。帰る家はないんだ。
それ以来、ピーターさんとアンソニーくんはずっと一緒に暮らしています。
そして2019年11月、2人の運命を変える日がやってきます。
ピーターさんはアンソニーくんを正式に養子にしたのです。
ピーターさんは『Bored Panda』にこう語っています。
家族と離れ過酷な幼少時代を過ごした男性が、親に捨てられた子供の父親になったというこのストーリーは、多くの人たちの涙を誘っています。
ピーターさんのInstagramにはアンソニーくんの写真がいっぱい。「僕の息子」と紹介する文章からは父親となった彼の喜びが伝わってきます。
縁があって親子になったピーターさんとアンソニーくん。2人はこれからずっとかけがえのない家族として幸せに暮らしていくことでしょう。
[文・構成/grape編集部]