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【婚姻届に判を捺しただけですが 4話】幻想を抱くのも全てを受け入れるのも恋愛だ・ネタバレあり

By - grape編集部  公開:  更新:

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Twitterやブログでドラマの感想をつづり人気を博している、あずきごはん(@komadorama)さんによる、新連載。

TBSで始まった2021年秋の新ドラマ『婚姻届に判を捺しただけですが』の見どころを、あずきごはんさん独自の視点でご紹介します。

自分勝手な幻想を抱き、それが崩れた時にショックを受ける。

恋愛や『推し活』など、誰かを好きになるという行為に必ずついてまわるリスクだ。

『婚姻届に判を捺しただけですが』の第4話は、このリスクが1つのテーマになっている。

明葉のひと言で、2人の関係性に変化が

「私は百瀬さんの味方です」と伝えたことで、百瀬(坂口健太郎)から友達と認定されてしまった明葉(清野菜名)。

初めての女友達に浮かれる百瀬は、明葉への態度や距離感を大きく変化させる。

友達として扱われるのが嫌な明葉は百瀬と距離を取ることを試みる。しかし「馴れ馴れしくしてすみませんでした」としょんぼりする百瀬を見て、彼の友達になることを決意するのだった。

前回の話から、百瀬と明葉の進展を期待したのだが、そんなに甘くはなかったらしい。

急激に態度を軟化させて距離を詰めつつも、『友達』という言葉で無意識に関係に線を引く百瀬。

不毛な恋をやめるには距離を置くしかないのに、それすらもさせてくれない。明葉の境遇はつらくなるばかりだ。

しかし、ゼロ距離でデレる百瀬が最高にかわいいのが悔しい。

温泉旅行で、美晴から意味深な言葉

そんな中、2人は百瀬の兄夫婦と一緒に温泉旅行に行くことになる。

車酔いした明葉に膝枕をするなど、旅先でも百瀬の無意識タラシ行動はとどまるところを知らない。

しんどさとトキメキに挟まれる明葉に更なる試練が降りかかる。百瀬と美晴(倉科カナ)が夫婦と間違えられたのだ。

義兄(前野朋哉)から「間違えられて嫌だったでしょ?」と聞かれる明葉。義兄に同じことを聞き返すと「慣れてるから」「俺は美晴の側にいられたらそれでいい」と返ってくる。

一方その頃、百瀬は美晴との会話で彼女の思わぬ一面を知り、動揺するのであった。

「彼となら私が一番欲しい理想の家族を手に入れられる」

「だから私結婚したの。貴方のお兄さんと」

美晴は『好きな人』ではなく『幸せにしてくれそうな人』と結婚したということだ。

結婚の基準は人それぞれであり、美晴の判断を否定することはできない。

しかし、美晴に長年の想いを募らせ、ある種の幻想を抱いていた百瀬は彼女の言葉にショックを受ける。

美晴はなぜ百瀬に話したのか。『友達』である百瀬に本音を打ち明けて楽になりたかったのか。百瀬が抱いている幻想や彼の想いに気づいていて、それらを打ち砕きたかったのか。はたまた、自分が本当に好きなのは百瀬だと匂わせているのか……。

美晴の真意はまだ読めないが、その分かりにくさが彼女の魅力でもある。

恋愛ドラマの相手役として急成長する百瀬

美晴のことで悩む百瀬とそれを気にする明葉はちょっとした口論になる。言葉の弾みで、明葉が百瀬の恋愛遍歴を揶揄(やゆ)してしまったのだ。

そして百瀬からとんでもない台詞が飛び出す。

「そんなこと恋愛感情がなくてもできますよ」

「試しにそのうるさい口、黙らせてみましょうか」

まさか百瀬が往年の少女漫画のような台詞を口にするとは。恋愛ドラマの相手役として急激に成長している。

乾電池だけで視聴者をときめかせ、『キュン』を錬成していた第1話を思い返すと感慨深いが、明葉の気持ちを思うと恐ろしく残酷な展開でもある。

キュンと切なさと若干の面白さを併せ持つこのシーンに、感情を揺さぶられた視聴者も多かったのではないだろうか。

そして翌日、職場で遭遇して気まずい雰囲気になる2人。

しかし、この時の出来事が百瀬の悩みに決着をつけさせることとなる。

自分が大好きな小説家が百瀬の仕事相手だと知った明葉は、百瀬と共に作家に会うことになる。

しかし、その作家は明葉のイメージとは全く違う性格をしていた。明葉がショックを受けていないかと案じる百瀬。

一方で明葉は憧れの作家と話せたことに喜び、「イメージなんて私が勝手に持ってたものだし」と気にも留めていなかった。

この明葉の描写は、美晴の一面にショックを受けた百瀬と対になっている。

幻想を裏切られても気にしない明葉はかっこいい。しかし、勝手な幻想に囚われてしまう人間も否定しない。

美晴の意外な一面に幻滅したことを打ち明ける百瀬。それに対して明葉は「勝手にイメージを作り上げるのも、意外な一面に幻滅するのも、結局はその人のことが好きだからでしょ」「誰かを好きになるって勝手なことなんですよ」と伝える。

百瀬は美晴に抱いた幻想を打ち砕かれつつも彼女を想い続け、明葉はそんな百瀬を受け入れつつも彼の恋を応援することはできない。

どちらも恋心から発生する『勝手な行動』である。

そして、「明葉の恋が成就するといいな」なんて思ってしまうのも視聴者である私の勝手な願いなのだ。

そんな私のエゴをよそに、美晴は離婚届を置いて家出し、牧原(高杉真宙)は百瀬に宣戦布告をした。明葉の恋も今後の展開も、一筋縄ではいかないようだ。

婚姻届に判を捺しただけですが/TBS系で毎週火曜・夜10時~放送

過去の『婚姻届に判を捺しただけですが』ドラマコラムはコチラから


[文・構成/grape編集部]

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