【石子と羽男 第4話 感想】私たちへ向けた注意喚起でもある『石子と羽男』第4話
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大倉忠義「何かが間違っている」 飲食店に嘆きコメント、同情の声アイドルグループ『SUPER EIGHT(スーパーエイト)』の大倉忠義さんが、2024年11月15日にXを更新。焼き鳥店に行きづらい、嘆きの投稿に同情の声が集まりました。
あの童謡を歌っていた、ののちゃん!? 成長した姿に「美人になった」「別人級」と驚きの声あんなに小さかった、ののちゃんが…!6歳になった姿に「別人級に成長」「大きくなった」と驚きの声が相次いでいます。
Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。
2022年7月スタートのテレビドラマ『石子と羽男ーそんなコトで訴えます?ー』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。
「ひき逃げなんてやってない!」
例えば事故を起こしたとき、そう訴えたとしても目に見える証拠が無ければ、あらぬ罪を着せられることがある。
第4話は誰にでも起こり得る、そんな我々の生活のすぐそばにある事案について描かれた。
『石子と羽男』第4話は電動キックボードの事故
とある夜中、潮法律事務所の所長・綿郎(さだまさし)、弁護士・羽男(中村倫也)とパラリーガル・石子(有村架純)のもとに、依頼の連絡が舞い込む。
依頼者は、以前綿郎が依頼を請け負ったことがある堂前絵実(趣里)。
その妹の一奈(生見愛瑠)が、電動キックボードで走行中に新庄隆信(じろう/シソンヌ)と衝突してしまった事故の弁護依頼だった。
一奈は新庄に声をかけるも、「怪我はない、何もしなくていい」と言われ、そのまま帰宅。
しかし、気になって交番を訪れた際に、新庄が帰宅後に意識不明になったと聞かされ、一奈はそのまま逮捕されたという。
一奈からは「すぐ被害者に駆け寄った」と聞き、羽男は「今回も示談で片付けられるだろう」と思っていたが、状況は一転。
被害者である新庄の妻に話によると、目を覚ました新庄が一奈が自分を置いて逃げたと証言したという。
加害者と被害者で証言が明らかに食い違っていた。事故の瞬間を映す防犯カメラの映像はなく、救護をしたという証拠は見つからない。
結局、争いは裁判に持ち込まれ、羽男は姉で検事の優乃(MEGUMI)とやりあう羽目に…。
まず羽男は法廷で、「一奈が事故を起こしたことはない」と確認する。
実は2年前に事故で親を亡くし、姉の絵実が視力を失っていた。
だからこそ、被害者側の気持ちを十分理解し、安全運転を心がけていたことを羽男は主張する。
しかし優乃の尋問で、一奈は二人乗りをして、歩行者に衝突、通報することなく立ち去るという非行歴があったことを明かされるのだ。
羽男にとってはまた予想外の事態。そして、新庄から1000万の高額の示談金を要求されてしまう。
そんな中、事故の際、新庄から甘酸っぱい匂いがしたと一奈が証言する。
しかし、匂いという形のないものは証拠にはならず、決め手には欠ける。
前話のインターネットで一度削除しても完全には消去できず証拠として残るという話もそうであるが、ドライブレコーダーを始め、現代は様々な証拠が残り易い。
だが今回は、たまたま死角の場所での出来事。新庄があの日、あの場所で何をしていたのか、本人の口から明かされない限り、真実に迫ることが難しいのである。
しかも、一度嘘をつかれている羽男は一奈を信じることができなかった。ついでに姉からは、弁護士をやめた方がいいと言われ、弱気になるばかり。
そんな羽男を励ますのは、石子と綿郎だ。羽男は地道な聞き込みを続け、ついに有力な証言を得る。
あの日、新庄が事故の直前に訪れていた場所、そこは違法カジノの現場だった。その店にある水タバコの香りこそ、りんごの甘酸っぱい匂いだった。
そして石子と羽男が潜入を試みるも、直ぐにバレてしまい、店員と取っ組み合う事態に…。
その時、面接終わりの大庭(赤楚衛二)が助けに入り、通報を受けた警察も駆けつけ、違法カジノ現場は摘発されて一件落着。
垣間見える、石子の芯の強さ
しかしこの急な乱闘シーンの中で一番驚くのが、誰もが怯んでしまうような時までも冷静に対応を試みる石子の芯の強さだ。
曲者の羽男に振り回されるだけの石子ではないのである。
だがそんな凸凹コンビにも、ようやくバディ感が出てきた。不器用な二人は呑みの誘い方もクセがすごいのだが、そんな二人らしく、夜明けの都会の空を背にして、非常階段でひっそりと打ち上げをするのだ。
羽男は記憶力という才能と、想定外のことに対応しきれない無力の狭間で、弁護士としての覚悟が自分にはあるのか何度も悩んできたことを石子に伝える。
そのことは、父である綿郎からとっくに聞いていた石子は、羽男の天才キャラを茶化しながらも、優しく励ました。
朝の光が柔らかく二人に差す中、羽男は髪を手で崩す。天才を演じるためのオールバックは、羽男にとって「できる子」と言われ続けた呪いそのものだ。
そんな自分を着飾ってきたストッパーを外す姿に胸が熱くなった。
法廷の外で得た『勝利』
迎える第二回公判。羽男は、新庄が違法カジノに訪れていることに迫り、虚偽の証言をしていることを主張。
そして羽男の『相棒であるパラリーガル』石子が証拠を持って、法廷のドアを開ける。
その証拠は、絵実が毎日目撃者探しのビラ配りを続けたことでSNSで話題となり、それを偶然目にした運転手が提供してくれた、事件当日のドライブレコーダーの映像だった。
そのドライブレコーダーに映っていたのは、事故後、新庄に駆け寄り、救急車を呼ぼうとしている一奈の姿だった。その様子を傍聴席で一奈を見守る盲目の絵実に、石子は言葉で伝える。
一奈と絵美は涙を流す。たとえ目には見えなくとも、姉妹の揺るぎない信じ合う気持ちが勝ったのだ。
そしてもう一つのきょうだいの勝利。それは羽男と優乃だ。
優乃の「身内に甘すぎるっていうのも、考えもんだよね」という言葉が気になる羽男だったが、その後の大庭の調べで、新庄の妻が検察の身内であることが判明。
そして石子は優乃が初めから違法カジノの存在を知っており、上層部にもみ消されずに摘発させるために、羽男に内情を暴かせたことを見抜く。
優乃は権力に屈することなく、弟である羽男の力を信じたのだ。「弟をよろしくね」と言う優乃から感じるのは、確かな羽男への愛情だ。
しかし、執行猶予の判決で釈放され、姉妹が抱き合うという感動だけで終わらせないのが今作だ。
「人を殺す可能性があることに無自覚だった」
この一奈の言葉は、法改正により電動キックボードが無免許で自由に乗れるようになる現代を生きる私たちへ向けた注意喚起。
電動キックボードは重大な事故を引き起こし、人を殺める可能性を秘めた乗り物だ。多くの人が普段使う自転車もそうである。
手軽だからこそ、自分は起こさない、生涯関与することがないという気の緩みが生まれてしまう。この問題は、人ごとではない。
今この車を通り抜けた時、この角を曲がった時…そうなる可能性があるのだと、普段から意識づけることはできるはずだ。
そしてこれは自分を守ることにも繋がる。自分に過失はないという主張が通るわけではない。
その事故の詳細を知る自分と相手、その意見が食い違えば、その瞬間、目に見えなくなった真実は不確かな証言でしかなくなる。
しかも目撃者の証言、ドライブレコーダーの記録だって、必ずしも得られるとは限らない。
この気の緩みが事故を引き起こし、目に見える物理的な被害を受け、最悪の場合、冤罪という被害者に自分がなり得るのだ。
目に見えない大切な繋がりを、大切に思う誰かを傷つけるかもしれないということを、私たちは忘れてはならないのだ。
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『石子と羽男ーそんなコトで訴えます?ー』/TBS系で毎週金曜・夜10時~放送
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[文・構成/grape編集部]