【考察】泣きながら語るクズ夫の言葉にハッとした なぜなら…『夫に間違いありません』第5話
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SNSを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、イラストレーターの渡辺裕子(@satohi11)さん。
2026年1月スタートのテレビドラマ『夫に間違いありません』(フジテレビ系)の見どころを連載していきます。以下、ネタバレが含まれます。
渡辺裕子さんがこれまでに書いたコラムは、こちらから読めます。
一樹(安田顕)の生存と、一樹が瑠美子(白宮みずほ)を死なせてしまったという秘密を、姉の聖子(松下奈緒)と共有することになった光聖(中村海人)。
しかし実は光聖自身も、暗い秘密を抱えていた。
婚約者のまゆ(松井玲奈)の母・九条議員(余貴美子)の不正に加担させられているのだ。
そんなある日、聖子を紗春(桜井ユキ)が訪ねてきて、「店で働かせてほしい」と頼む。
彼女と距離をおこうとしている聖子は最初は拒否したが、夫のために支払っている生命保険料が高いと聞き、罪悪感から雇うことを承諾してしまう。
そして紗春は、一樹に会ったことがあると、意外なことを話し始め…。
新たな不正をするよう迫られて抵抗する光聖に、恫喝する九条議員。
怒鳴られた光聖の顔に『無』と書いてあるのが見えるようだった。
この人に逆らうことはできない、と諦めた小動物のような光のない瞳。
妊娠しているまゆと光聖がまだ結婚していないのはなぜだろうと思っていたのだが、九条に反対されていたことが判明して腑に落ちた。
結婚の許可とひきかえのような形で、九条のために銀行で不正を行っていたとは。
今回まで、光聖を無計画で優柔不断な男だと誤解していた…なんだか申し訳ない。
しかし光聖に恐ろしい顔を見せた九条も、娘のまゆに対してはいい母親なのではないだろうか。
そして、聖子の前で憂いの顔を見せたまゆも、光聖には隠している何かがありそう。
人にはいろいろな面がある。第一印象だけではわからない、多面体。
そんな中、第一印象と変わらずに、着々とクズエピソードを積み重ねているのが一樹である。
知っている誰かに見られたら即アウトだという自覚もなく、街を歩き、半額になった弁当を買い、パチンコに行く。光聖にののしられるのも当然だ。
おまけにそのあとで聖子に文句を言ったり、家族だと思われてないと勝手に妄想したり、本当にめんどくさい。光聖の言うとおり、早くどこか遠くに行くべき。
しかしそんな一樹が、涙をあふれさせながら光聖に語るシーンではハッとさせられた。
「みんながみんな、そんなに正しく生きてるのかよ。悪いと分かってても、そっちを選んじゃうときもあるだろ」
たしかに、そうかもしれない。私だって、やっていることがすべて正しいか、と問われたら言い返せない。
悪いと分かっていることをついやってしまうのが、人間というもの。
一樹がクズすぎるのにどうにも憎めないのは、あまりにも人間臭いからなのかもしれない。
事件の記事が載った週刊誌を、見えないように裏返していく姿は、情けなくも滑稽で、嫌いになれない。
あのダメダメな感じの安田顕さんは、どうにもセクシーである。
だが、紗春が語る、おととしに偶然出会った一樹の話から、また物語の雲行きがあやしい。
紗春は、夫はおととしのクリスマスイブに失踪したと語った。そして彼女はずっと家で夫の帰りを待っていた、と。
しかし一樹は、紗春に会ったのはその日の夜で、有馬記念で大負けしたから覚えていると言う。
家から持ち出した300万円のうちいくらを失ったのだろうか。一樹のクズエピソードがまたひとつ増えてしまった。
そしてこの時一樹が紛失した財布などが、彼女の夫の遺体の所持品にあったのはなぜだろう。
クリスマスイブに家にいたというのがウソなら、彼女は街で何をしていたのだろう。
仮説としては…紗春は夫と同じところにほくろがある一樹から免許証などを盗み、夫に身につけさせて殺害。
夫の遺体が一樹だと思われれば、夫はずっと行方不明のままで、自分に殺人の容疑が向くことがない。
しかしこれだと、一樹が自ら行方をくらませていると知っていないと、成り立たない。
もうひとつの仮説。紗春は事故に見せかけて夫を殺害したが、一樹と取り違えられて、生命保険金が入ってこない。
だから一樹は生きているという証拠をつかむために、聖子に近づいている。
紗春が夫の連れ子の希美(磯村アメリ)に冷たいことも気になっていたのだが、夫の保険金の受取人が希美だから、一緒に暮らしているだけなのでは?
しかしこの場合は、なぜ一樹の免許証を夫の遺体が身につけていたのか理由が不明。
どちらにせよ、考えれば考えるほど、紗春があの人懐っこい笑顔の裏に、とんでもなく悪い一面を隠し持っているとしか思えない…やはり人間は多面体。
そしてそれぞれの秘密に迫りつつある記者の天童(宮沢氷魚)に、九条の不正について記事にすると言われた光聖は、はるか高い空をいく飛行機を見あげ、決意する。
親に守られなかった子供たちである、聖子と光聖が遠い昔に交わした約束。
「いつか自分の家族ができたら、何を犠牲にしても子供を守る」
家族のために彼が犠牲にするのはいったいなんなのか。
権力の前での脆さ、天童を殺してしまうかと思ったほどの強い瞳など、いろいろな面を見せた光聖の、新たな面がまた次週も見られそうで、楽しみ。
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[文/渡辺裕子 構成/grape編集部]