殺処分される犬を助けたい…ひとりの写真家のアイディアが救った、多くの命
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アメリカでは、『アメリカン・ピットブル・テリア』という犬種が年間100万匹命を落としています。
元々闘犬用として繁殖されたピットブルは、人々に『凶暴な犬』と敬遠されていました。そして、人間たちのそんな思い込みのせいで、保護されてもすぐに殺処分されてしまうのです。
この事態に、ひとりのフランス人写真家が立ち上がりました。
彼女の名前は、ソフィー・ガマーンさん。
ピットブルの現状に胸を痛めた彼女は、2014年『Pit Bull Flower Power』というプロジェクトを開始。
保護されたピットブルをお花で囲んで写真撮影し、人々が持つネガティブなイメージを払拭しようと活動を始めたのです。
出典:YouTube
花に包まれた、新しい家族を待つピットブルたち
ソフィーさんは、ピットブルたちを『凶暴な犬』というイメージからかけ離れた、柔らかい雰囲気の写真を撮影。
殺処分から犬たちを救うべく250匹以上のピットブルを撮影し、インターネット上で公開し続けました。
「この1歳半の女の子は、アイビーといいます。ソファーの上で丸くなることと、人と遊ぶことが好きな、おとなしい犬です。
自分自身がまだ子犬なのに、この子は自分より小さい犬の世話をするのが大好きなんですよ」
「メロは散歩が大好きなワンちゃん。この間はスタッフと5キロも走りました!
誰にでも懐く明るい子なので、元気なワンちゃんが欲しい方はぜひ家族になってください」
「メロディーは4~6歳と思われる、ピットブルの女の子です。足が3本しかありませんが、走るのが大好きなんですよ。
足のことなんて、かわいらしさのせいで私たちは撮影中まったく気になりませんでした!」
「ぜひ、エイボンに会ってみてください。この子は1、2年前に迷子だったところを保護された、うっかり者のワンちゃんです!
彼は本当に元気な子で、会うワンちゃん全員と仲良くなりたがります。また、お座りもちゃんとできるイイ子なんですよ」
「タッカーは2、3週間前にノースカロライナ州の道路で保護されました。
最初は内気な子でしたが、日に日に明るい性格になっています!いつか新しい家族のもとで、素敵な男の子に成長することでしょう」
プロジェクトのおかげで助かった犬たちの姿も
このプロジェクトのFacebookには、多くの犬たちの幸せそうな姿が投稿されていました。ソフィーさんの努力が実り、このプロジェクトで約140匹の犬が新しい家族との出会いを果たしたのです。
「この子は、2、3ヶ月前に新たな家族を得たサーシャです。サーシャの里親が書いた投稿をご覧ください!」
『私は2匹目の保護犬を探していました。そんな時、サーシャの里親募集の投稿を読んで、とても心をうたれたのです。
輝いている彼女の瞳と唇を見て、私は確信しました。この子は私の犬だと』
「7年間虐待されて育ったマードックは、今は新しい家族のもとで幸せに暮らしています。2週間前は、家族とアリゾナ旅行に行ったんだとか!
聴力と視力、歯を失ってしまったけれど、彼はとても穏やかないい子です。残りの寿命は短いけれど、彼は毎日幸せに違いありません」
このプロジェクトについて、ソフィーさんはこのようにコメントしています。
「これからも、私は犬たちのために最善を尽くします。
もし、あなたのまわりに犬を飼いたがっている人がいたら、このプロジェクトを教えてあげてください」
忠誠心が高く、我慢強い性格から「飼い主に忠実な犬になる」と言われているピットブル。
このプロジェクトにより、ピットブルへの悪い思い込みが減り、多くの犬たちが新しい人生を歩みだすことを願うばかりです。