ロブスターの不老不死説はデマ! 平均寿命や死因を紹介
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「ロブスターは何年生きるのだろう」「ロブスターの不老不死説って本当なのかな」と気になった人は多いのではないでしょうか。
高級食材として有名なロブスターですが、個体によっては推定140年近く生きたものもいるようです。ロブスターの寿命が長いので、不老不死だと勘違いしている場合がありますが、実はSNSで広まったデマ。
ロブスターは不老不死ではなく、生き物なので寿命があります。しかし、理論上は脱皮を続けて新しい消化器官と入れ替えて成長を続けることから、不老不死というデマが広がりました。
そこで本記事では、ロブスターの寿命について解説します。ロブスターの寿命の秘密や死因を紹介するので、ぜひ最後までお読みください。
ロブスターとは大きなハサミが特徴のエビ
ロブスターとは、大きなハサミが特徴の海老の仲間で、別名オマール海老とも呼ばれています。
アメリカや北欧など、幅広く生息しており、平均的な大きさは30~40cmです。どう猛な性格が特徴で、仲間同士で傷付けあうこともあるため、水揚げ直後はすぐにハサミが固定されます。
ロブスターといえば、赤い色ですが、青色や灰色などさまざまな個体が確認されているそうです。プリプリな食感で、近年伊勢海老とともに人気が向上しています。
ロブスターの平均寿命は20~50年ほど
ロブスターの平均寿命は20~50年といわれており、伊勢海老やザリガニよりも長いのが特徴です。
伊勢海老は平均10年、ザリガニは5年ほどの寿命があります。ロブスターの寿命が長い理由は、脱皮を続ければ永遠に成長し続けるためです。
外敵に襲われたり、脱皮に失敗したりすると死んでしまいますが、理論上は成長し続けるため、平均寿命も長くなります。
個体によっては100年以上生きたロブスターが確認されているため、ほかの甲殻類より寿命が長く、不老不死を噂されるようになりました。
ロブスターに寿命がないといわれている理由3選
ロブスターは生き物なので、寿命はあります。寿命がなく、不老不死といわれているのはデマで、情報に尾ヒレがついて広まったため、勘違いする人が増えました。
ロブスターが成長し続けるのは、消化器官や内臓のみで、個体そのものが生き続けるわけではありません。
ロブスターは、生物の寿命を司るといわれている『テロメア』を伸ばしたり、脱皮を続けたりするため、寿命がないという噂が生まれました。ロブスターの寿命について、正しく理解するために、3つの理由を把握しておきましょう。
1.内蔵も脱皮する
ロブスターは、ほかの甲殻類とは異なり、古くなった内蔵も脱皮します。脱皮を繰り返して成長するため、理論上は不老不死ということになります。
しかし、脱皮中に外敵から攻撃されたり、失敗したりするとそこで死んでしまいます。「内蔵も脱皮する」という言葉からデマが広まったのでしょう。
ロブスターは内臓や消化器官の脱皮を繰り返して成長を続けるため、寿命がないといわれていますが、これはSNSによって広がったデマです。
2.寿命が長い
ロブスターの寿命が長い理由は、老化を促進するテロメアを伸ばせるためです。
テロメアとは、染色体の末端にある構造のことで、生きているとだんだん短くなり老化して死滅します。そして、テロメアが死滅すると、死に至るといわれているのです。
ロブスターはテロメアを伸ばすテロメラーゼの働きが活発なため、短くなったら伸ばして老化を抑制しています。老化を抑制するテロメアを伸ばせるため、寿命がないと勘違いする人が続出しました。
3.生きている限り永遠に成長する
ロブスターは、生きている限り永遠に脱皮を繰り返して成長し続けるため、寿命がないといわれています。
もともとの寿命が長いことも相まって、不老不死だと勘違いする人が増えています。ロブスターは理論上成長を続ければ、不老不死ですが、そんなことはほとんどあり得ないでしょう。
外敵に攻撃されたり、脱皮に失敗したりすると死んでしまうため、不老不死のロブスターは発見されていないのが現状です。成長し続けるため、まれに大きなロブスターが収穫されますが、寿命がない個体は見つかっていません。
寿命の長いロブスターの死因2選
寿命が長いロブスターは、幼い時に捕食されたり、脱皮に失敗したりするため死んでしまいます。ロブスターの死因のほとんどは脱皮不全です。不老不死はデマのため、ロブスターの死因をしっかり確認しておきましょう。
1.幼い時に捕食される
生まれたばかりのロブスターは動物プランクトンと呼ばれ、その間に多くの幼体が捕食されます。生まれたばかりのロブスターは数mmのため、サメやクジラに捕食される場合がほとんどです。
生後1年のロブスターは10回近く脱皮して、体を大きくしますが、その間に食べられてしまうこともあります。
ロブスターは寿命が長いのが特徴ですが、成長しきっていない時に捕食されて死んでしまいます。
2.脱皮に失敗する
ロブスターは成長するために脱皮を続けるのが特徴です。生後1年のロブスターは10回近く脱皮することもあり、失敗して死んでしまうこともあります。
ロブスターの死因でもっとも多いのは脱皮不全で、その間に外敵から攻撃されることも少なくありません。
成体まで成長しても、年に1~3回の割合で脱皮し、そこで命を落としてしまうロブスターもいます。ロブスターは、敵に襲われて脱皮が失敗するのが死因のほとんどです。
ロブスターを食べるのは主にタコと人間
ロブスターの天敵は、主にタコと人間で、脱皮中に攻撃されたり捕獲されたりして命を落とします。
ロブスターの敵は、タコはどう猛で肉食なため、好んでロブスターを食べます。特に甲殻類を好んで食べるので、ロブスターが狙われることも少なくありません。
また、人間による捕獲も多いのが特徴です。ロブスターは高級食材のため、北米やヨーロッパでは高いニーズがあります。
ロブスターの死因はほとんどが脱皮不全ですが、その間にタコや人間に食べられることも多いため、不老不死の個体は存在しないと考えられています。
今までに発見されたロブスターの最大・最高齢記録
今までに発見されたロブスターの最大記録は20kgを超えるものだといわれています。ロブスターの平均体重は450~650gの場合がほとんどです。平均体重と比較すると、どれだけ大きいロブスターなのかが分かりますね。
ロブスターの最高齢記録は推定140年です。ロブスターの平均寿命は20~50年ほどといわれてるので、相当長生きしたことが分かります。
以下では、ロブスターの最大・最高齢記録について詳しく紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
20kgを超える体長のロブスター
カナダのノバスコシア州で捕獲されたロブスターが世界最大といわれています。体重は20kgもあり、大きなハサミにかかれば人間はひとたまりもありません。
また、アメリカでは体長が約1m、体重約12kgの大型のロブスターが発見されたそうです。どちらも平均と比べると大きく、脱皮中も外敵に襲われることなく成長し続けたことが分かります。
ロブスターの最大記録はなかなか塗りかえられませんが、今後より大きな個体が見つかることもあるでしょう。
推定140年生きたロブスター
最高齢のロブスターは推定140歳で、アメリカのシーフードレストランで飼われていた『ルーイ』という名前の個体です。
店主に大事にされており、水槽の中で安全に暮らしていましたが、海にかえされることになったといわれています。
『ルーイ』の年齢は推定ですが、140年前というと、日本は明治時代真っただ中。重さは10kgあるため、最大記録にはおよびませんが、間違いなく大型のロブスターに分類されるでしょう。
ロブスターのおいしい食べ方5選
寿命が長いことが特徴のロブスターを使ったレシピを3つ紹介します。
ロブスターは日本人にとって身近ではないかもしれませんが、取り寄せておいしい料理を自宅でも作れます。それぞれ材料や作り方を紹介するので、ロブスターを取り寄せて作ってみましょう。
1.ロブスターグラタン
ロブスターグラタンは、個体をまるごと半分に切って調理したぜいたくな一品です。写真映えも間違いないため、お子様が喜ぶに違いありません。ロブスターを豪快に味わいたい人におすすめのレシピです。
【材料】
【A】
【下準備】
【作り方】
2.ロブスターパエリア
ロブスターパエリアは、1匹まるごと使った豪快な料理です。土鍋があれば簡単に作れるので、挑戦してみてはいかがでしょうか。
【材料】
【作り方】
3.ロブスターのオーブン焼き
ロブスターのオーブン焼きは、簡単にできる調理法です。オーブンに入れるだけですぐに完成しますが、焼きすぎてしまうこともあります。しっかりチェックして、おいしいうちに食べましょう。
【材料】
【作り方】
4.ロブスターロール
ロブスターロールはボイルするだけで簡単に作れます。ちょっとしたおつまみにも最適なので、ぜひ作ってみてください。
【材料】
【A】
【作り方】
5.ロブスターのトマトクリームパスタ
ロブスターのトマトクリームパスタは1匹まるごと使ったぜいたくなレシピです。ロブスターを使ってアレンジ料理がしたい人は挑戦してみてください。
【材料(4人ぶん)】
【作り方】
ロブスターの寿命には限りがあるため味わおう
ロブスターは不老不死ではありませんが、ほかの甲殻類より長寿なため、寿命がないという噂が広まりました。SNSで発信された情報にどんどん尾ヒレがついて、不老不死説が広まったと考えられています。
長寿なロブスターの死因は脱皮不全がほとんどで、捕食されたり捕まえられたりして死んでしまいます。ロブスターを使うと、簡単においしい料理が作れるので、ぜひ挑戦してみてください。
[文・構成/grape編集部]