『やむをえない事情』で捨てられた猫…飼い主の手紙に考えさせられる
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2016年4月…アメリカのコネチカット州で悲しい出来事が起こりました。
ある朝、動物保護団体『The Little Guild』の施設前に、ひとつの段ボールが置かれていることを発見したスタッフ。
段ボールの中には、10ドル札とわずかなエサ…そして、ノートの1ページに書かれた手紙。
その手紙には、乱雑な字でこう書かれていました。
猫の名前は『ヴァル』です。
このような形で飼育放棄するのは本当に申し訳ないと思っています。
ですがヴァルの飼い主は、先日急に亡くなってしまいました。
その後私がヴァルの面倒を見ていましたが、これから一緒に生活することができません。
今、必死にこの子の新しい家を探しています。
少ないですが、ここに入っているお金をエサ代に使ってください。
そして、私たちがこうするしかなかったということを理解してください。
詳しくは話せませんが、住む家がなくなるかもしれないのです。
そう…この段ボールには、猫が捨てられていたのです。スペルがところどころ間違っているのを見るに、飼い主の方は相当焦っていたのかもしれません。
しかし、段ボールの中に猫の姿はありませんでした。
中から乱暴に引きちぎられた形跡を見るに、きっと猫が自力で逃げてしまったのでしょう。その日は雨が降っていたため、寒くて必死に箱を開けたのでは…とスタッフは言います。
心配になった保護団体のスタッフは捕獲用の仕掛けを設置し、近隣の住人に協力を求めました。
しかし、ヴァルの外見が分からないため捜索は難航…。現在も見つかっていません。
飼い主にどんな事情があったとしても、動物を捨てることは違法です。
こんなにひどく、悲しいことはあってはなりません。
保護団体は、Facebookでヴァルの情報提供を呼びかけると共に、飼育放棄について辛辣にコメント。
そして同時に、猫の飼育放棄の多さを嘆いています。
猫の新しい家族を見つけることは、決して容易ではありません。
現在も、40匹以上の猫が施設で出会いを待っています。
ヴァルが今どこにいるのかわかりませんが、我々は彼の無事を祈っています。
また新しい情報が出たら、更新していく予定です。
手紙を見るに、ヴァルの飼い主の方にも事情があったことは重々察することができます。しかし保護団体が言うように、それは飼育放棄していい理由にはなりません。
「新しい環境で幸せになってほしい…」そう思っても、今回のようなケースになることは十分ありえるのです。
飼い主が突然亡くなってしまったり、一緒に暮らすことができなくなったりする可能性は誰にでもあります。私たちはそのことをしっかり考え、責任感をもって動物を飼わなければなりません。