声を失った『つんく♂』が筆談を使わずに妻と会話ができるように 苦悩する夫を支えた妻の愛
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2014年10月、喉頭がんのため声帯を全摘出したミュージシャンの『つんく♂』さん。
歌手の命とも言うべき声を失ってからも、つんく♂さんは気丈な姿勢を崩さず、トーク番組ではパソコンを使った筆談を用いるなどして、精力的に活動されています。
出典:(C)ORICON NewS inc.
そんなつんく♂さんの笑顔の裏には、彼を支え続けた妻・加奈子さんの存在がありました。
苦悩する夫を支えた妻
喉頭がんを患った時、つんく♂さんは絶望に打ちひしがれていたそうです。自分の命を捨てるか、歌手として歩んできた自分を捨てなければいけないという悪夢。その苦しみは想像もできません。
ふさぎ混む夫を見ていた加奈子さん。がんについて猛勉強を始め、寝る間も惜しんで本やインターネットで治療法や病院について調べ、入院中のつんく♂さんをサポート。
さらに料理上手な加奈子さんは、つんく♂さんの体調を考えて健康的な料理を作り、献身的に夫を支えました。
今まで見せたことがない、力強く支えてくれる加奈子さんの姿に、つんく♂さんは驚きとより一層の感謝を覚えたそうです。
きっと加奈子さんも、つんく♂さんのために出来ることはないか考え、必死に戦っていたのでしょう。
つんく♂さんは声帯を摘出する前、いろいろな口調で加奈子さんの名前を何度も呼びました。加奈子さんは泣きながら、つんく♂さんが呼ぶ声を自分の名前を聞いていたそうです。
特別な記念日に、再び
つんく♂さんが声を失ってから1年8ヶ月。2016年6月8日は二人の10年目の結婚記念日でした。
二人の間には三人の子どもがいますが、この日だけは夫婦水入らずでレストランで祝杯。
二人の脳裏に浮かんだのは、これまでの闘いの日々だったのかもしれません。
そこで、つんく♂さんは加奈子さんの耳元に口を近づけ、何かを囁いたのだそう。
声帯摘出して以来、食道の一部を振動させて会話をする『食道発声法』をトレーニングしていたつんく♂さん。辛いトレーニングを続けた結果、なんと少しずつですが声を出せるようになっていたのです!
今では夫婦間の会話は筆談なしでも成立するほどになっているのだそう。
つんく♂さんが加奈子さんに直接囁いた言葉はなんだったのでしょう。それがなんであれ、その言葉は今まで自分を支え続けてくれた妻への、感謝と愛に溢れていたのではないでしょうか。