『横から挟むと誤差が出ます』 体温計の正しい挟み方に「勘違いしてた」「知らなかった」
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体調管理の基本として、多くの人が使う体温計。けれど「測るたびに数値が違う」「少し低く出る気がする」と感じた経験はないでしょうか。
実は、体温計の挟み方で測定結果に差が出ることがあります。
正しい方法をクイズ形式で確認してみましょう。福岡県宗像市の『林外科・内科クリニック』の理事長、林裕章医師が教えてくれました。
体温計を挟む時、正しいのはどっち?
A:脇の横から差し込み、そのまま腕で挟む。
B:下から斜めに入れ、脇の奥に密着させる。
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正解は、『B:下から斜めに入れ、脇の奥に密着させる』です。
脇で測る体温は、身体の内部の温度を直接測っているのではなく、 脇のくぼみにできる閉鎖空間の温度から体温を推定しています。
体温計の先端が外気に触れたり、皮膚との密着が甘かったりすると、熱が逃げてしまうため、 正しい位置で測ることが大切です。
下から斜めに差し込むと、先端が脇の中心に当たりやすくなります。さらに反対の手や腕でしっかり押さえることで、空気の入り込みも防止。
対して、横から挟む方法ではすき間ができやすく、実際より低めに表示されることがあるため、おすすめできません。
腋窩検温では位置がずれると、0.5℃以上の誤差が生じることもあるため、体温計の先端を脇の奥にしっかり密着させることが重要。
また、検温前には、温度の安定やすべり防止のため、脇の汗をタオルで拭き取ってから測りましょう。測定姿勢を整えるだけで、体温の信頼性は大きく向上しますよ。
体温の変化を正しく追うためにも、同じ体温計を使い続けることもポイント。
ちょっとした測り方の違いが、安心できる体調チェックにつながります。測定方法を今一度見直してみてください。
監修・取材協力 林裕章医師
林外科・内科クリニックの理事長。
単に病気やケガの治療をするのではなく、患者さんの立場に立って考え、また最新の知見を常に取り入れるよう、日夜努力をしています。
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[文・構成/grape編集部]