通勤用リュックが「洗濯不可だった…」 ガッカリしないための3つのポイント【プロ監修】
公開: 更新:

撮影:grape編集部

洗濯のたびにシワが気になるなら? 対策に「納得」「すぐ実践します」洋服のシワを防ぐコツを解説。ソロテックス®の情報をもとに、洗濯や収納の工夫、アイロンなしで整える方法まで丁寧にまとめています。

歯ブラシで叩くだけ? カーテンのカビ取りに「驚き」「スッキリ」レースカーテンに発生したカビの正しい落とし方を解説します。素材を傷めず清潔に保つための手順を知り、レースカーテンをきれいに保ちましょう。






洗濯研究家の平島利恵です。
「このリュック、洗ってもらえますか?」
先日、このような相談を受けました。持ち主によると、2年くらい前に通勤用バッグとして購入し、それ以降一度も洗っていないのだとか。
ほぼ毎日使っているリュックを長期間洗っていないとなると、丸洗いしたくなるでしょう。
見た目はナイロン素材で軽く、水で洗えばキレイになりそうです。あなたはこのリュック、洗濯できると思いますか。
リュックについている洗濯表示を確認してみると…。
撮影:grape編集部
一番左にある桶のマークに、×がついていますね。これは『家庭洗濯禁止』のマーク。
一見、洗えそうに見える素材でも、洗濯表示に反した洗濯をすると、傷んでしまうリスクがあります。
リュックや帽子、ジャケットなどにも共通しますが、見た目の素材感だけで判断するのは危険なのです。
洗濯表示を守らないと、どうなる?
一見洗えそうでも、洗うとこんなトラブルが起こりかねません!
・色落ち
特に濃色の服は染料が水に溶け出しやすく、ほかの衣類に色移りすることも。
・型崩れ
中に入っている芯材や接着剤が水でゆるみ、形が崩れてしまう。
・縮み
生地の繊維が縮み、ジッパーや縫い目が歪む。
・内部素材の劣化
芯材に紙やウレタンなど、水に弱い素材を使っているケースもある。
以下は、筆者があえて『家庭洗濯禁止』の衣類を洗ってみた画像。ものすごく色落ちしていることが分かりますね。
汚れを落とすつもりが、寿命を縮めてしまう…これが『洗濯表示を見ないリスク』です。
洗濯表示を見れば、洗えるかどうかがすぐ分かる
洗濯表示は、まず基本の3つを押さえましょう。
1.桶マーク=洗えるかどうか
桶の中に×がある場合は、家庭で水洗いできません。型崩れや色落ちのリスクが高いので、クリーニング店に相談を。
2.線の数=水流の強さ
線が多いほどデリケート。1本線なら弱水流、2本線ならおしゃれ着コースがおすすめ。線が何もついていなければ、通常コースで大丈夫です。
3.洗剤マーク=使える洗剤の種類
三角のマークは、漂白剤が配合された洗剤を使用できるかを示しています。
また、洗濯表示タグに『中性洗剤使用』と書かれていたら、アルカリ性洗剤はNG。
アルカリ性洗剤のように洗浄力の高い洗剤を使うと、傷んだり、生地の風合いを損ねたりすることがあります。
洗える服を増やすコツは『買う前チェック』をする
多くの人が普段、洗濯表示を意識していないかもしれません。しかし、買う前にチェックするのがオススメ。
『水洗いOK』『洗濯機洗いOK』の服やバッグを選べば、日々のお手入れがぐっとラクになります。
特に汚れやすいものほど、家庭で洗えるかを意識して選ぶことで、長くキレイに使える服や小物が増えるのです。
洗濯表示を味方にすれば『失敗ゼロ』に!
洗濯表示は、ただのマークではなく服を守るためのヒント。ちょっと意識するだけで、色落ち・型崩れ・縮みを防げます。
見た目や感覚ではなく、洗濯表示を確認する習慣を身につけましょう。
それが、洗濯上手になる第一歩です。
記事執筆 平島利恵
洗濯研究家であり、株式会社Heulie(ユーリエ)の代表取締役。フルタイムで働く4児のママ社長。
洗濯研究家として、「洗濯の正攻法を伝授する」ことを自身のミッションに掲げる。
自社ブランドの人気の洗濯洗剤「Rinenna(リネンナ)」は、つけ置き洗いで驚くほど汚れが落ちると、好評を得ている。
Webマガジン『暮らしの道具店』で、洗濯についてのコラム監修
Rinenna公式ページにて洗濯コラムを執筆
https://rinenna.jp/
⇒YouTube、Instagram
[文・構成/平島利恵]