LINEのメッセージに「すごいバスの便に乗り合わせてしまいました」 何があったのか尋ねたら? By - 佐渡夏美 公開:2018-06-26 更新:2020-04-28 LINEいい話バス Share Post LINE はてな コメント 短い会話の中にも、さまざまなドラマが詰まっているものです。 yoshiko616さんがInstagramに投稿した、こちらの画像をご覧ください。 出典:yoshiko616 これは、投稿者さんがお母さんとやり取りをしたメッセージの画像です。 バスを乗り間違えた乗客を投稿者さんが助けたそうなのですが…断片的な情報だけで、全体像がつかめません。 そこで、投稿者さんに詳細を尋ねてみたところ、メッセージの短いやり取りからは想像もつかなかったような心が温かくなるお話を聞くことができました。 高速バスを乗り間違えたおばさまたち ある日、高速バスに乗っていた投稿者さんは、何やらガサゴソ動いている音と話し声を耳にしました。 ※写真はイメージ 投稿者さんが音の方向に目をやると、通路を挟んだ向こうの席に、60~70代くらいの2人のおばさまたちが座っています。 そして、地図のようなものを広げてお互いに見ながら、「あら、この道だったっけ?」と戸惑った声を上げていました。 その様子を見て、投稿者さんはピンときます。 (絶対、道に迷ってる) 不安そうな様子の2人。目的地とは違うところへ向かうバスに乗ってしまったのでしょう。 確認しようにも、どうやらおばさまたちはスマホを持っていないようでした。 (手助けしたいけど…最近物騒な事件もあったりするから、見知らぬ人に話しかけていいものだろうか…) かなり迷った投稿者さん。 しかし、乗っているのは長距離を移動する高速バス。「ひょっとしたら、このままだとおばさま2人は家に帰れなくなる可能性が高いかも?」と思い至った投稿者さんは、勇気を出して話しかけることにしました。 困っている人を助ける声も邪魔? 「何かお困りですか?」と声をかけた投稿者さん。目的地を聞いて、スマホで『Google Map』を開くと、経路や時間、高速バスの時刻表などを検索してあげました。 それをおばさまたちに伝え、安心させていると…。 「うるさいですね、さっきから」 ※写真はイメージ 鋭い声が飛んできたのです! おばさまたちの前に座っていた40代くらいの女性が、かなり不機嫌そうな顔で振り返っていました。 眠っている人も多い高速バス。静かな車内でしゃべっている人がいたら、確かに声が気になってしまうかもしれません。 「聞こえてくる声から、おばさまたちの状況をこの女性は分かっていたはずなのに…」と悲しくなってしまいそうですが、投稿者さんは素直に声のボリュームを下げて話すことにしました。 おばさまたちとの別れ 高速バスに乗っている時間は長く、話す時間がたくさんあります。 周りの迷惑にならないように小さな声で話をしたところ、おばさまたちは親戚の法事のため、遠方から広島県まで足を運んだ帰りだったことが分かりました。 ※写真はイメージ 投稿者さんは、そんなおばさまたちを安心させるため、「土地勘のない場所からだと、心配ですよね」「ご家族のかたにもうすぐお会いできるので、安心ですね」などの言葉をかけ続けたそうです。 やがて、終点近くの乗り換えがしやすいバス停に到着。すると、おばさまたちが立ち上がります。 短い間、一緒にいた3人。ついにお別れの時がやってきたのです。 投稿者さんが「お気を付けて帰ってください」と声をかけると、おばさまたちは口々に「どうもありがとう」「気を付けて帰ります」といって、笑顔で降りて行きました。 その日のことを振り返って、投稿者さんは次のように語っています。 自分が、いろんな人の優しさに助けられて生きてきている分。 ほかの誰かに、優しさを返せたらいいなぁー。 というのが、自分の思いです。 法事の帰りで心身ともに疲れきっているところ、乗るバスを間違えてしまったおばさまたち。精神的なダメージは大きかったことでしょう。 そんな時に投稿者さんに助けられ、心底ほっとしたのではないでしょうか。 勇気を出した投稿者さんと、笑顔になったおばさまたちのやり取りに、胸がじんわりと温まりますね! [文・構成/grape編集部] Share Post LINE はてな コメント
短い会話の中にも、さまざまなドラマが詰まっているものです。
yoshiko616さんがInstagramに投稿した、こちらの画像をご覧ください。
出典:yoshiko616
これは、投稿者さんがお母さんとやり取りをしたメッセージの画像です。
バスを乗り間違えた乗客を投稿者さんが助けたそうなのですが…断片的な情報だけで、全体像がつかめません。
そこで、投稿者さんに詳細を尋ねてみたところ、メッセージの短いやり取りからは想像もつかなかったような心が温かくなるお話を聞くことができました。
高速バスを乗り間違えたおばさまたち
ある日、高速バスに乗っていた投稿者さんは、何やらガサゴソ動いている音と話し声を耳にしました。
※写真はイメージ
投稿者さんが音の方向に目をやると、通路を挟んだ向こうの席に、60~70代くらいの2人のおばさまたちが座っています。
そして、地図のようなものを広げてお互いに見ながら、「あら、この道だったっけ?」と戸惑った声を上げていました。
その様子を見て、投稿者さんはピンときます。
(絶対、道に迷ってる)
不安そうな様子の2人。目的地とは違うところへ向かうバスに乗ってしまったのでしょう。
確認しようにも、どうやらおばさまたちはスマホを持っていないようでした。
(手助けしたいけど…最近物騒な事件もあったりするから、見知らぬ人に話しかけていいものだろうか…)
かなり迷った投稿者さん。
しかし、乗っているのは長距離を移動する高速バス。「ひょっとしたら、このままだとおばさま2人は家に帰れなくなる可能性が高いかも?」と思い至った投稿者さんは、勇気を出して話しかけることにしました。
困っている人を助ける声も邪魔?
「何かお困りですか?」と声をかけた投稿者さん。目的地を聞いて、スマホで『Google Map』を開くと、経路や時間、高速バスの時刻表などを検索してあげました。
それをおばさまたちに伝え、安心させていると…。
「うるさいですね、さっきから」
※写真はイメージ
鋭い声が飛んできたのです!
おばさまたちの前に座っていた40代くらいの女性が、かなり不機嫌そうな顔で振り返っていました。
眠っている人も多い高速バス。静かな車内でしゃべっている人がいたら、確かに声が気になってしまうかもしれません。
「聞こえてくる声から、おばさまたちの状況をこの女性は分かっていたはずなのに…」と悲しくなってしまいそうですが、投稿者さんは素直に声のボリュームを下げて話すことにしました。
おばさまたちとの別れ
高速バスに乗っている時間は長く、話す時間がたくさんあります。
周りの迷惑にならないように小さな声で話をしたところ、おばさまたちは親戚の法事のため、遠方から広島県まで足を運んだ帰りだったことが分かりました。
※写真はイメージ
投稿者さんは、そんなおばさまたちを安心させるため、「土地勘のない場所からだと、心配ですよね」「ご家族のかたにもうすぐお会いできるので、安心ですね」などの言葉をかけ続けたそうです。
やがて、終点近くの乗り換えがしやすいバス停に到着。すると、おばさまたちが立ち上がります。
短い間、一緒にいた3人。ついにお別れの時がやってきたのです。
投稿者さんが「お気を付けて帰ってください」と声をかけると、おばさまたちは口々に「どうもありがとう」「気を付けて帰ります」といって、笑顔で降りて行きました。
その日のことを振り返って、投稿者さんは次のように語っています。
自分が、いろんな人の優しさに助けられて生きてきている分。
ほかの誰かに、優しさを返せたらいいなぁー。
というのが、自分の思いです。
法事の帰りで心身ともに疲れきっているところ、乗るバスを間違えてしまったおばさまたち。精神的なダメージは大きかったことでしょう。
そんな時に投稿者さんに助けられ、心底ほっとしたのではないでしょうか。
勇気を出した投稿者さんと、笑顔になったおばさまたちのやり取りに、胸がじんわりと温まりますね!
[文・構成/grape編集部]