「他人の投稿にもやもや」「SNS疲れかも…」 そんなときの魔法の言葉
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吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
「気にしない、気にしない」は魔法のお祓い
SNSが情報の中心になりそうな今、知らなくてもいいことも目に入るようになりました。例えば、Facebookで自分に関係することだけ見ようとしても、タイムラインを見てしまうと、誰かがランチにラーメンを食べたとか、リアル生活充実しています、と言わんばかりのゴージャスなお料理などがアップされています。こんなに仕事が忙しくて(すごいでしょ)…というアピールやら、自分の人生に何の関係のない情報が、タイムラインを流れてくるわけです。
情報は選択ですから、流してしまえばいいこと。必要な、これは!と思う情報だけ取り入れたらいい。または見なければいい…ことを十分に承知していても、中には妙に心に引っかかってしまう投稿もあり、もやもやとした気持ちが残ることがあるのです。これは、他人をもやもやさせてしまう投稿をした人の問題ではなく、もやもやしてしまう人の問題。例えば、仕事がうまくいっている人の投稿を見て引っかかってしまうのは、そこに(おもしろくない)気持ちがあるからです。自分でそこに気づけばいいのですが、引っかかる気持ちだけが残るのは、残念、時間と気持ちの無駄です。
SNSを例に挙げましたが、情報に限らず、人間関係においても、仕事においても、妙に気になったり、引っかかったりすることがあるものです。それが日常的になっていると、自覚のないところでそのような神経を使っている。引っかかるということは、自分の心の中に引っかけるフックがあるということ。そのフックの原因がわかると、自分の成長につながります。
また、評判が気になって仕方がない人もいます。自分がどう思われているか。どう評価されているか。まわりの目を気にし始めると、途端に自分自身が小さくなっていく感じがするのです。私のような仕事で人の評判を気にしていたら、とてもやっていけません。エゴサーチなどやろうものなら、心が何度折れるかわかりません。ですから、私は一切、自分に関する評判などは見ないことにしています。落ち込む自分がいることをよくわかっているのです。自分にとって必要な評判は、自然に耳に入ってくるものなのです。
さて、情報を知りたいのに、情報に身も心も振り回されてしまうときの魔法の言葉。
「気にしない、気にしない」
この言葉は、言ってみれば御幣のようなものです。神社で、頭を垂れシャッシャッとお祓いをしてもらうイメージ。ふと、つまらないことに心が捕らわれたら、
「気にしない、気にしない」
と言葉に出してみる。
娘が小学生の時、誰かが「同級生が◯◯しています」と訴えたそうです。すると先生は、
「そのことであなたが何か困ることはありますか?」
と返しました。当時、もう少し子どもと関わってやってもいいのではないかと思いましたが、大人にとってはこう受け取るのもいいのかなと、自分の立場として思います。
「気にしない、気にしない」は魔法のお祓い。
本気で言ってみてください。気にしていること、自分の邪気を祓うつもりで言葉にし、もっと楽に、心平穏に過ごしましょう。
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作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー
[文・構成/吉元由美]
吉元由美
作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。
⇒ 吉元由美オフィシャルサイト
⇒ 吉元由美Facebookページ
⇒ 単行本「大人の結婚」