年を重ねることは『新しい自分』と出会うこと ナチュラルエイジングの秘訣は?
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吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
心の声を聞きながら、ナチュラルエイジングを
身体と、色々と折り合いをつける年代になりました。若く見えても、肌にハリがあっても、確実に年齢を重ね、身体は徐々に衰え始めます。こんなところが痛くなった、髪のコシがなくなった、疲れが抜けない…など、これまでなかったことが起こり始めます。
10年ほど前に、細かい字が読みづらくなったときに初めて意識した『老』。眼鏡をかけるのなら、いつも眼鏡の奥の目が輝くように過ごそうと思ったものでした。年を重ね、身体の不具合が出てくるのですが、そのたびに、これは『新しい自分』との出会いと捉えています。新しい自分をいかに心地よくさせるか。そのように意識してみると、加齢を嘆くことはなくなりました。
身体が欲しているものを食べる。食べ物に好き嫌いはなく、食べることが大好きだったのですが、食に関して変化している自分を感じています。先日、友人たちと食事に行ったときのこと、コースのお料理にあった一口ほどのレバーがとてもきつかったのです。そのときに、身体がこの食べ物を欲していないのだ、と気づきました。お肉を食べたい、と思わなくなりました。
元気を出したいとき、イメージとしては鰻やお肉を食べて精をつけよう!と思います。しかし、それも少しの量でよくなりました。食べるということで重要なのは、栄養素だけではありません。消化力、そして吸収力です。食べ物を消化するエネルギーがどれほどかかるか、あまり意識することはないかもしれません。動物性たんぱく質の消化にはかなりのエネルギーを必要とします。消化にエネルギーを消費すると、必要な免疫活動に使うエネルギーが減少するのです。
時々1日でも断食をして胃腸を休めると良いと言われるのは、このためです。私も先日、水、ハーブティー、甘酒(朝夜お猪口1杯)の断食を2日やりました。2日なので頭が冴えてくる…とまではいきませんでしたが、『食べる』ということにあまりにも依存していたことに気づきました。復食はおかゆからゆっくりとゆっくりと。食べ物を慎重に身体に入れていくことの大切さを実感しました。
身体の声を聞く。身体が欲していることをする。心と身体を調和させていくことが、心地のいい自分を創っていくことになる。心と身体を調和できたら、年を重ねながら新しく出会う自分の姿も少しは違ってくるのではないか。ここに、アンチではなくナチュラルエイジングの秘訣がありそうです。
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作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー
[文・構成/吉元由美]
吉元由美
作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。
⇒ 吉元由美オフィシャルサイト
⇒ 吉元由美Facebookページ
⇒ 単行本「大人の結婚」