約130万回再生された作品動画の裏にあった家族の想い 「父には秘密で…」
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こだわりは『深み・厚み・立体感』
鉛筆画を始めて10年
現在71歳の武内さんが鉛筆画を始めたのは、約10年前といいます。
それまで、舞台の幕や緞帳(どんちょう)の原画デザインに長年携わってきた武内さん。62歳のころから色彩豊かな環境を離れ、鉛筆画の白黒の世界に染まりました。
10種類以上の鉛筆を巧みに使い分ける
『深み・厚み・立体感』にこだわって描いている武内さん。
デッサンの基本的な技法を使い、黒い部分も「塗りつぶさない」といいます。縦、横、斜めの線の密度で立体感を出し、なんと芯の固さが違う10種類以上の鉛筆を巧みに使いわけているそうです!
『おうむがい』
作品完成まで4日から半年
武内さんは、誰もが見過ごしてしまいそうなものや、気が付けば身近にあるものに魅力を感じ、作品にしています。
4日で仕上がる作品もあれば、大きさによっては1か月かかるものも!
『伐折羅』は、実際に1か月かけて描いた作品の1つです。細かい質感までリアルに表現されていますね。
『伐折羅』
いままで、もっとも日数のかかった作品は武内さんの孫を描いた絵で「半年かかった」といいます。
常に『深み・厚み・立体感』を自分に問いかけながら描いている武内さん。多くの人が作品を称賛していますが、武内さん自身はいつも「粗いなぁ」と反省しているそうです…。
『老木ポプラ』
家族が内緒で始めたSNS、そこにあった『ある想い』
動画に対する反響について、武内さんはこのようにコメントしています。
「たくさんの人に見ていただき、ただただ驚くばかりです。正直、私自身これがどれだけ凄いことなのか、正直わからないのが本音でもありますが…」
絵の動画が拡散されたことに、「驚いた」と戸惑いを隠せない様子です。
また、武内さんの作品をTwitterに投稿した娘さんは次のようにコメント。
「SNSを利用して発表した作品がニュースとして取り上げられる今の時代において『お父さんの絵もそうなるんじゃないかな?』と、父には内緒でTwitterに投稿を始めました。何年か後にはきっと『すごいことになってるよ!』と父に報告する時はどんなに楽しいだろう…と。
今回、喜ばしいことに現実となり、たくさんの人に『いいね』や『リツイート』をいただいて、『日にちは経っているにもかかわらず私にはまだ実感がない』というのが本心です。
これからもささやかながら、佐賀にいる私と京都にいる弟と、なんだかんだで父と仲が良い母とで、『これからも父が良い作品を描き続けてくれるサポートができたらいいな』と思っています」
感謝の気持ちは、Twitterにも投稿されていました。
多くの人にお父さんの作品の素晴らしさを知ってもらいたかった娘さんが、武内さんには内緒で始めたというTwitter。娘さんの想いは現実となり、武内さんの作品はたくさんの注目を集めて反響をよびました。
家族の温かい想いも詰まった、武内さんのこだわりの作品に見惚れてしまいますね!
武内さんの作品は、TwitterやInstagramでも多数公開されています。気になった人は、ぜひご覧ください。
Twitter:武内光彩(@kousai_takeuchi)
Instagram:kousai_takeuchi247
武内光彩ホームページ
[文・構成/grape編集部]