人間を怖がり、誰にも体を触らせなかった野良犬 保護された後の変化に驚く
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アメリカ・ロサンゼルスを拠点に活動する動物保護団体『ホープ・フォー・ポーズ(Hope for Paws)』に1本の電話がかかってきました。電話をしてきた女性によると、近所にもう2年ほど住み着いている野良犬がいて、その女性がずっと食事を与えてきたのだそう。
そんなに長い間食事を与えていたら懐いてくれそうなものですが、その犬は近づくと警戒心むき出しになるため、女性ですら体を触れる距離まで近づいたことがないというのです。
犬の健康状態が心配だった女性は『ホープ・フォー・ポーズ』に助けを求め、スタッフは約2時間半かけて犬を捕まえに行きました。
2年以上も人に体を触らせなかった野良犬
女性の家に到着したスタッフたちが目にしたのは、毛が伸びすぎて目も見えないような状態の黒い犬。明らかに人を警戒しています。
そのまま近づいたらきっと逃げられてしまう…そう思ったスタッフは食べ物を与えながら少しずつ犬に近づいていく作戦をスタート。
そして犬が食べ物に夢中になっている隙を見て、犬を捕まえることに成功しました。
近所の人たちはみんなこの犬のことを気に掛けていながらも捕まえることができなかったのだそう。そのためやっと保護できたことをみんな喜んでいました。
アビーという名前のメス犬は捕獲ネットを外す時には落ち着いた様子でした。きっとスタッフたちが自分を助けに来てくれたことが分かったのでしょう。
2年間も誰にも体を触らせなかったアビーの救出は、予想以上に早く完了しました。
その後ロサンゼルスに戻ったスタッフは、約1時間かけてアビーの毛をカット。長く伸びてベットリと絡みついた毛の中には小さなゴミだけでなく針金も入っていたそう。
刈り取った毛の量は1ポンド(約454g)以上もありました。小さな体でこれほどの重さの毛を何年もまとっていたなんて…大変だったことでしょう。
またアビーは『そけいヘルニア』を患っていることが分かり、手術による治療が行われました。さらに避妊手術とワクチン接種、マイクロチップの装着などを済ませた後、彼女を捕まえたロレッタさんという女性がしばらくの間世話をすることになりました。
何年も人間とのふれあいがなかったアビーはなかなか人に対して心を開くことができません。ロレッタさんはそんなアビーに愛情を注ぎ続けます。
すると2019年11月28日、アビーが初めてロレッタさんにしっぽを振ってくれたのです。それは長い間固く閉ざしていたアビーの心の扉が開いた瞬間でした。
それからアビーは日に日に元気になっています。ロレッタさんの家で飛び跳ねる様子は保護された時と同じ犬とは思えないほど!
アビーは2020年1月14日現在、里親を募集しています。
長い間アビーが人を怖がっていたのには何か理由があるのでしょう。ずっと1人ぼっちでさびしい思いをしていたアビーに、1日も早く優しい家族が見つかるといいですね。
[文・構成/grape編集部]