困難な状況にいるファンのために ロックスターが「一緒に曲を作って歌おう」
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grape [グレイプ] entertainment
新型コロナウイルス感染症(以下、コロナウイルス)の影響で外出自粛中の国や地域が増える中、不安や閉塞感を感じている人たちは大勢います。
そんな人たちを励ますため、あるロックスターが立ち上がりました。
2020年3月22日、人気ロックバンド『Bon Jovi』のボーカリスト、ジョン・ボン・ジョヴィがYouTubeで新曲を公開しました。
タイトルは『Do What You Can(できることをしよう)』。
この曲はジョンが、困難な状況で人々が抱えている思いを共有するために書いた特別な曲なのです。
「一緒に曲を作り、一緒に歌おう」
『Do What You Can』は1番の歌詞をジョンが歌い、2番の歌詞を見ている人が作って、ジョンのギターに合わせて歌う、というもの。
ジョンは「きみがもし何かに傷ついていたり、恐れたりしているなら、今感じていることを話してくれ。ただ覚えていてほしい。俺たちはこれを乗り越えるだろう」といい、歌い始めます。
歌が終わるとジョンは「素晴らしかったよ。俺たちはこの曲を一緒に書いたんだ。きみの歌詞をコメント欄に書くのを忘れずにな」と締めくくりました。
4月5日現在、動画には約2千350件のコメントが寄せられ、それぞれが今感じている思いを歌詞にしています。
中には楽しみにしていた旅行や計画が中止になったり、愛する人と会えないことを悲しむ内容もありますが、多くの人が感じていることは「これまで当たり前だと思っていたことへの感謝」のようです。
いつでも家族や友人と会えること、学校に行けること、仕事ができること、また医療従事者がいてくれることなど。
『Bon Jovi』はキーボード奏者のデイヴィッド・ブライアンがコロナウイルスの検査で陽性だったことが分かっています。
また5月にニューアルバムのリリース、その後は夏のツアーも予定されていますが、それまでに事態が収束するかどうかは分かりません。
そこでジョンは予定どおりの活動ができなくなってしまった3月下旬、まさに「今できること」をしていました。
なんと自身が経営するコミュニティ・レストラン『JBJ Soul Kitchen』のキッチンで、食器洗いをしていたのです。
つらい時は誰かに話を聞いてもらえるだけで気持ちが楽になることがあります。
ジョンがこの『Do What You Can』に込めた思いは、ファンと一緒に曲を作って歌うことで孤独を感じている人を励ますだけでなく、心に溜め込んでいる思いを吐き出させてあげようとしたのではないでしょうか。
先の見えない状況が続いている毎日で、きっとこの曲によって精神的に救われた人はたくさんいることでしょう。
[文・構成/grape編集部]