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【『正直不動産』第6話感想・考察】山下智久&市原隼人の最強ペア、真摯に向き合う姿から学ぶもの

By - grape編集部  公開:  更新:

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ドラマ好きなイラストレーター、ゆう。(@yamapyou)さんによるドラマコラム。

2022年4月スタートのテレビドラマ『正直不動産』(NHK)の見どころや考察を連載していきます。

桐山(市原隼人)のスパイ疑惑が浮上。そんな矢先、社長の命令で永瀬と桐山はペアを組み、大型案件を任されることに。

一緒に仕事をする中で、永瀬は桐山の壮絶な過去と仕事に対する想いを知ることになる。

桐山の不審な行動

桐山の不審な行動は、以前から見られた。

ライバル会社であるミネルヴァ不動産の社長との密会や、深夜に会社のパソコンにアクセスしていた痕跡などがある。

また月下(福原遥)が挨拶をしていた近所の優しいおばあちゃん・衛藤明子さん(松金よね子)の家についてもそうだ。

月下の調べた限りでは1億円の価値があるところを桐山は7500万円で売ろうとしていたのである。

どうして2500万円も下げているのか不審に思った月下は桐山に問いかけるも、答えてはもらえなかった。

ますます怪しさのます桐山。しかし、これがきっかけで我々も『本当の桐山』を知ることになる。

永瀬が物にした正直営業スタイル

永瀬と桐山がペアを組み、今回担当したのは『建築条件付き土地』。

あまり聞き慣れない言葉だが、土地を買って、そこに家を建てる場合、特定の建設業者と契約を結ぶことが条件となる土地である。

しかし、問題なのはその建築を担当する竹鶴工務店だった。

竹鶴工務店は下請けに安い金額で建築を丸投げし、無茶な工期を要求する。

さっそく永瀬と桐山が二人で挨拶に行くも、社員の士気は低く、雰囲気は最悪だった。

金額に見合った材料と無茶な工期で建てた場合、欠陥住宅となるのは明らか。

この状況を変えるべく、プランの見直しを求めて下請けの秋川工務店へと足を運んだ。

しかし、なかなか取り入ってもらえず、永瀬は信頼してもらうため作業を手伝うことに。

桐山は呆れたように永瀬のお得意の嘘で信じてもらえばいいじゃないですかと皮肉を言うも、永瀬ははっきりと「もう嘘はつかない。営業スタイルを変えた。顧客一人ひとりに正直に営業する」と反論。

これまで嘘がつけない正直との戦いに苦戦していた永瀬だが、ここに来て顧客にも感謝され、会社にも貢献できたという経験がさらに強い彼の信念を生み出していた。

それから永瀬は顔や服を汚しながら、毎日作業場へ通い、熱心に作業していた。その姿は心を打たれるものがある。

営業は信頼を得るために足繁く顧客のところへ通ったり、お手伝いに行ったりするということを耳にするが、スマホやパソコンなどの電子機器が主流になった現在、対面で一生懸命に何かをしてくれるのはさらに重みがあるように思える。

めげずに真摯に向かい合う、この姿勢は我々も見習わなければならない。

永瀬の努力の甲斐あり、ようやく秋川工務店の棟梁がプランの見直しを検討することに。

またも永瀬は『正直』で信頼を勝ち得るこができた。

桐山の壮絶な過去と想い

月下は近所の明子との会話を重ねる中で、桐山の過去を知ることになる。

それは14年前、川崎のマンションが新築なのに壁にヒビが入って傾いたことで問題になっていた『サンフラワー建材問題』。

最後には下請けの現場責任者が自殺したのである。その自殺した人が桐山の父だったのだ。

秋川工務店が欠陥住宅を建てようとすることにすごい剣幕をしていた桐山。

欠陥住宅を作らされた桐谷の父親は元請けや会社から全ての責任を押し付けられ、トカゲの尻尾切りのような状態にあっていたのだった。

桐山が欠陥住宅を建てようとする工務店に敏感なのも腑に落ちる。

やはり桐山は不正をするような人間ではなかった。

明子の家についても、すぐに売りたいという明子自身の希望から、価格を下げてより買い手が早く見つかるよう、しっかりと練られたプランだったのである。

仕事をする理由って何?

これまで桐山が営業成績にこだわっていたのは、ここで実績を作って会社を興し、父親のような真面目な社員が報われる職場をつくりたいという想いからだった。

桐山の過去と仕事に対する姿勢を目の当たりにした永瀬は「張り合ってた俺がバカみたいじゃん」と、冗談混じりに話す。

仕事をする理由は人それぞれ。桐山のように明確な目的がある人もいれば、そうでない人もいるだろう。

金のために仕事をしていた永瀬だが、今は何のために働いているのか。

桐山に聞かれた永瀬は答えに詰まる。彼がその答えを見つけるのはもう少し先になりそうだ。

今回はかなり胸が熱くなるシーンも多く、せっかく良い相棒になれそうだった二人だが、ラストで桐山が退職願を提出するという衝撃展開。

『正直不動産』は、まだまだ目が離せない!


[文・構成/grape編集部]

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