炎天下のプールで教員が? 中学校の水泳指導に「昭和か」「危険すぎる」
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全国各地で梅雨明けし、連日著しく気温が上がっている、2024年7月。
多くの地域で、熱中症の危険を呼び掛ける『熱中症警戒アラート』も発動されており、暑さによる事故を防ぐため、細心の注意を払う必要があります。
しかしそんな中、熊本県人吉市の中学校で、プールの授業中に事故が起こり、批判の声が高まっています。
炎天下のプールサイドを走らされ、生徒がヤケド
2024年7月19日、熊本県人吉市の中学校で、生徒たちが授業に遅れた罰としてプールサイドを走らされ、足の裏をヤケドしていたことが分かりました。
FNNプライムオンラインによると、水泳の授業に一部の生徒が遅れたため、体育教員が連帯責任としてクラスの男女26人に25mプールのプールサイドを合計で7周走るよう指示したといいます。
この日の同市の最高気温は34.2℃で、授業の後、10人以上の生徒が足裏の痛みや水ぶくれの症状を訴え、保健室で治療を受けたとのこと。また、そのうち5人は医療機関を受診しました。
プールサイドでの活動には、サンダルが必須
夏場のプールサイドは高温になることが当然予想されるため、独立行政法人日本スポーツ振興センターが発信している『学校野外プールにおける熱中症対策』では、プールサイドでの活動時間を短縮し、さらにサンダルを履くことを推奨しています。
遅刻の罰として、炎天下のプールサイドを裸足で走らせるというのは、ケガが予想される危険な行為であり、不適切な指導であったといえるでしょう。
ネット上では、今回のニュースにさまざまな声が上がっていました。
・昭和の話かと思った。こんな暑い中で裸足とか、どう考えてもヤケドする。
・炎天下で走らせるのもヤバいし、そもそもプールサイドを走るのはダメ。
・連帯責任なら、先生も一緒に走ればよかったのに。危険だってすぐ分かったはず。
・遅刻した生徒に反省をうながすのは大事だけど、これは教育ではなく、体罰では。
後日、同学校は、保護者説明会を開き、謝罪したとのこと。男性教員は「状況判断が甘く、子供にケガをさせるような指導をしてしまい、反省している」と話しているそうです。
問題の背景には、教員が少ない人数で、何十人もの生徒を一斉に指導しなければならないという、水泳授業の難しさもあるのかもしれません。
これまでもSNS上では、学校の水泳授業における、『日焼け止めの禁止』や『生理でも、プールサイドを走らされる』など、時代に合わないルールや指導がたびたび議論になってきました。
「過酷な状況に子供たちを追い込まず、健康を第一に取り組んでほしい」と多くの人が願っています。
[文・構成/grape編集部]