ジブリの色を30年支えた保田道世さんが逝去 『ナウシカ』から『風立ちぬ』まで

By - grape編集部  公開:  更新:

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提供:産経新聞社

スタジオジブリで約30年間色彩設計を担当した、保田道世さんが2016年10月5日、亡くなりました。77歳でした。

保田道世さんは「風の谷のナウシカ」でジブリ作品に参加。以来『天空の城ラピュタ』や『千と千尋の神隠し』、『風立ちぬ』までジブリ長編映画のほぼすべてでキャラクターの表情や服の色絵を決める色彩設計を担当。

「ジブリの色」を約30年にわたって支え続けた仕事

色彩設計とは、アニメーション作品においてキャラクターや背景に使われる色を決定する専門職です。光の当たり方や場面の雰囲気によって同じキャラクターでも何十種類もの色を使い分けるため、作品全体の印象を左右する重要な役割を担っています。保田さんはその仕事を、ジブリが生み出したほぼすべての長編作品で一手に引き受けてきました。

宮崎駿監督からは「戦友」、高畑勲監督からは「同志」、そして『攻殻機動隊』などで知られる押井守監督からは「強烈なおばさん」と評された女性です。

三人の監督がそれぞれ異なる言葉で保田さんを表現しているのが印象的です。「戦友」「同志」という言葉からは、単なるスタッフ以上の信頼関係と、制作現場での真剣な議論の積み重ねが伝わってくるようです。

ジブリの美しく艶やかな色は保田さんが生み出してきました。

ナウシカのあの青みがかった白い衣装、ラピュタの空の鮮やかな水色、千尋が働く湯屋の赤と金の温かみ。それらすべての色の選択と調整の背後に、保田さんの目と判断がありました。スクリーンで観客が「美しい」と感じる瞬間の多くは、保田さんが積み重ねてきた仕事の結晶といえるでしょう。

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出典:Amazon

その仕事ぶりは書籍化も。本の中では色のプロフェッショナルとして高い意識で仕事をされる保田さんを感じることが出来ます。

書籍では、色彩設計という仕事の細部や、保田さんが作品に向き合う姿勢が丁寧に記されているとのことです。ジブリ作品のファンはもちろん、アニメーション制作に関心のある人にとっても、貴重な記録となっています。

これまで沢山の美しい作品をありがとうございました。

ご冥福をお祈りいたします。

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