妊娠中のホームレスの女性に出会った警察官 生まれた赤ちゃんを抱くと?
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忘れ物をした部下を叱る上司 続く展開に「思わず笑った」警察官として働いていた頃、筆者はさまざまなタイプの『相棒』とパトカーを走らせてきました。 几帳面な人、豪快な人、口数は少ないのに現場では誰より頼りになる人…。 性格も得意分野もバラバラですが、どの相棒との仕事にも忘れられ...

なぜ彼は繁華街を全力疾走したのか? “スピードスター”と呼ばれた警察官の誇りかつて警察官として勤務していた筆者。 さまざまな『相棒』たちと、数々の危ない現場をくぐり抜けてきました。 本記事では、筆者がさまざまな人とタッグを組んできた中で、ちょっと変わった相棒を紹介します。 繁華街交番の知られざる...






アメリカ・カリフォルニア州で警察官をしているジェシーさんは、パトロール中に1人のホームレスの女性と出会います。
その時、女性は妊娠しており、薬物中毒と闘っていました。
海外メディア『CBS SF Bayarea』によると、3人の娘の父親であるジェシーさんは、そんな女性に同情していたといいます。
そして時々パトロール中に女性の元を訪れて、体調などを気遣っていたそうです。
妊娠中のホームレスからかかってきた『S.O.S』の電話
ある時、ジェシーさんは妻のアシュリーさんと共にそのホームレス女性に会う機会がありました。
アシュリーさんがホームレスの女性が妊娠していることに気付いたのをきっかけに、女性同士で子育ての大変さについてなどいろいろな話をしたということです。
そして数か月後…ジェシーさんの家にホームレスの女性から『助けを求める』電話がかかってきます。
あなたがたに、私の子どもの里親になっていただきたいのです。
女性はジェシーさんとアシュリーさんに、生まれてくる赤ちゃんを引き取ってほしいと頼んできたのです。
1人の子どもを育てるのは、人生が変わるほど大きなこと。ジェシーさん夫妻の決断は、赤ちゃんを我が子として育てることでした。
その後、警察署のFacebookには無事に生まれた女の子を抱くジェシーさんの写真と共に、赤ちゃんへの祝福のメッセージが投稿されました。
ホームレスの女性にとって、我が子を手放すことは決して簡単なことではなかったでしょう。しかし家もなく、薬物中毒と闘っている状況で子どもを育てていくことがどれほど困難かは容易に想像できます。
「せめて我が子にはまともな暮らしをさせてあげたい」そう願った女性は、ジェシーさん夫婦に出会って「この人たちなら安心して任せられる」と思ったのでしょう。
赤ちゃんはハーロウちゃんと名付けられました。ジェシーさん夫婦は女性の決断を尊重し、ハーロウちゃんを引き取ったことを嬉しく思っているということです。
困っている女性のために、職務を超えた依頼を引き受けた心優しいジェシーさん夫妻。
たとえ血のつながりはなくても、ハーロウちゃんはジェシーさんの家族の一員として、たっぷりの愛情を受けて幸せに育っていくことでしょう。
[文・構成/grape編集部]