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2018年11月8日、アメリカ・カリフォルニア州北部のビュート郡で山火事が発生。『キャンプ・ファイア』と呼ばれるこの火災は完全に鎮火するまでに17日間もかかり、多くの人が住まいや大切な家族を失うという大惨事となりました。
この火災でもっとも被害が大きかったパラダイス町に住むアンドレアさんは、火事の発生を知った時にはすでに火が燃え広がっており、自宅に戻ることができなかったといいます。
彼女の家にはマディソンとミゲルという2匹の兄弟犬がいました。2匹を連れ出すことができなかったアンドレアさんは、避難している間ずっと2匹の無事を祈り続けていました。
火災の後で自宅に戻った女性を待っていたのは
火事の発生から数週間後、避難指示が解除されたため、アンドレアさんは自宅があった場所へ行ってみることにします。
残念ながら彼女の自宅は焼失していました。しかし、家が建っていた場所になんと愛犬のマディソンの姿が。
マディソンは無事に生き延びて、自宅があった場所でずっとアンドレアさんのことを待ち続けていたのです。
海外メディア『ABC 10』によると、アンドレアさんは愛犬たちは生きていることを確信していたのだとか。
そして彼女は現地で動物保護団体のボランティアスタッフとして働いているシェイラさんに連絡をとり、愛犬たちを見つけてほしいと頼んだといいます。
依頼を受けたシェイラさんは何度もアンドレアさんの家があった地域へ行き、水と食べ物を置いていたのだそう。さらにFacebookの被災ペットについての投稿をチェックし続けていたということです。
すると数日後にミゲルが見つかり、保護されます。さらにシェイラさんは谷の下にマディソンがいるのを発見しますが、彼は警戒していてシェイラさんに近づいてきてくれず、捕まえることができなかったといいます。
それからはアンドレアさんの避難指示が解除される日まで、マディソンが無事でいてくれることをひたすら祈っていたそうです。
マディソンが久しぶりにアンドレアさんとミゲルに再会した時の様子がこちらです。
アンドレアさんは、「この子は最高の犬です。最悪の状況の中で、こんなにも忠誠心にあふれていて。彼が私を待っていてくれたことを知り、とても感動しました」と話しています。
キャンプ・ファイアでは多くのペットが飼い主と離れ離れになりました。そして火事の後、すべてのペットたちが飼い主と再会できたわけではありません。
そんな中で被害がもっとも大きかった地域にいながら生き延びて、いつ帰ってくるか分からない飼い主をずっと待ち続けたマディソンは、本当に賢くて忠誠心のある犬なのでしょう。
このマディソンのニュースはきっと、今回の火災によってペットの行方が分からない人たちに希望を与えてくれたはずです。1匹でも多くのペットが1日も早く愛する家族と再会できることを願います。
[文・構成/grape編集部]