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父の日に、父親に向けた手紙を駅に出稿したポスターの内容に「涙が止まらん」「いい息子さんだ」

By - grape編集部  公開:  更新:

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毎年6月の第3日曜日は、『父の日』。

多くの父親が、家族から感謝の言葉やプレゼントをもらう日として知られています。

『VALX』というブランドで、プロテインなどを販売している『株式会社レバレッジ』の代表取締役を務める只石昌幸(@kodawari_ceo)さんは、父の日、地元の駅に広告を出稿。

それは、今は亡き父親に向けて送ったメッセージでした。

おい親父、上場するから、あと3年生きてくれ。

親父が亡くなる2日前の病室で口走った言葉だけど、覚えてるかな?

とにかく長く生きてほしかったんだけど、ごめん、じつはあの時、上場するなんて少しも考えてなかったんだ。

どうやら俺は、いきなりヘンなとこに言葉やボールを投げるクセがあるみたいだ。

小さい頃、キャッチボールしたの覚えてるかな?

1球目から俺が的外れなところに投げて、親父がキャッチできなかったボールを探してたら親父がどっか行っちゃったから、あれは『キャッチボール』ですらないんだけど、なぜかあの時のことを最近よく思い出すよ。

「起業だけはするな」が親父の口癖だったよね。

親父とおふくろ、両方のおじいちゃんがつくった会社が倒産したんだから無理もない。

いい会社、いい大学に入るために勉強させようと、俺を勉強部屋にこもりっきりにさせたね。

テレビもゲームもないから勉強すると思ったんだろうけど、勉強せずに本ばかり読んでいてごめん。

でも、あの時本を読む習慣ができたから、高崎高校にも入学できたし、今の俺があると思ってる。

感謝してるよ。ありがとう。

でも、群馬を出て新卒で入った上場企業は辞めちゃった。

辞めたことをずっといえなくてごめん。でも親父は知ってたんだよね。

おふくろから「お父さんぜんぶ知ってるよ。あんたが会社を辞めたことも。起業したことも」と聞いた時は驚いたよ。

親父に謝らなければならないことがもうひとつある。

親父が大動脈解離で倒れたと聞いた時、俺は安心したんだ。

次の日に講演の登壇で、初めて大人数の前で話さなきゃいけなくて緊張しまくりだったけど、そこから逃げる理由ができたと思ったんだ。

本当に情けない息子でごめん。

けっきょく講演に行ったけど、2時間話す予定が30分で話し終えてしまった。

何も話すことがない俺は、昨日親父が倒れたこと、親父のことを話したんだ。

そしたら、泣きながら聴いてる人がいたよ。

生存率の低い病から生き残り、15年も生きてくれてありがとう。

親父に上場を口走った日から、俺の意識も変わって会社の状況も一変した。

今は仲間も74人に増えて、プロテインを月5億円以上売る会社になったよ。

あと2年で上場するために今もみんなで走りまくってるよ。

俺が新卒で入った会社の株を親父がずっと買ってたとおふくろが言ってたけど、息子がつくった会社の株が株式市場で買えるなんてワクワクしないか?

上場の鐘、親父の耳に届くように力いっぱい叩くよ。

天国で株は買えないと思うけど、もしまた会えるなら、ずっと俺に投資してくれた感謝として、旅行に行って一緒にプロテインを飲みたいな。

VALX代表 只石昌幸

2020年6月4日に亡くなった只石研治にこの広告を捧げる

只石さんは、父親にいくつもの『謝らなければならないこと』がありました。

大学を卒業後、就職した会社の退職をいえなかったこと、父親が反対していた起業をしたこと、病で倒れたと聞いた時、ほんの一瞬でも安心してしまったこと…。

そのどれもが、只石さんの人生を大きく左右するものばかりです。

父親に申し訳なさを抱きつつも、起業した会社の上場に向けて、日々懸命に仕事に取り組んできた只石さん。

残念ながら、父親は、只石さんの経営する会社が上場する前に旅立ってしまいました。

しかし、きっと父親は、誰よりも只石さんや会社の発展を応援していたはずです。

世界で1人しかいない、息子さんなのですから。


[文・構成/grape編集部]

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出典
@kodawari_ceo

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