『察して』はNG! 夫婦で起こりがちなトラブルを避ける『3つのポイント』とは?
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ソファにぐったりと横になり、重たい溜め息をつく妻のそばで、楽しそうにスマホの動画を眺めている夫。
「こんなに疲れているのに、なんで気づいてくれないの…?」
「夕飯のこと、少しは気にしてくれてもいいのに…」
そんな、言葉にならない心の声を、口に出さなくても『察してほしい』と願った経験はありませんか。
気づけば、その願いが「どうして分かってくれないの?」という不満に変わり、夫婦の間に、冷たい溝を作ってしまうこともあるかもしれません。
専門家「『察する』って、ものすごい超能力なんです」
なぜ、私たちの『察してほしい』という切実な願いは、パートナーに届かないのでしょうか。
大阪府高槻市で、夫婦関係修復カウンセリング専門の行政書士事務所を運営する木下雅子さんに、話を聞いてみました。
――なぜパートナーは「疲れている」というサインに気づけないのでしょうか。
まず、大前提として、パートナーはあなたを困らせようとして、わざと気づかないフリをしているわけではありません。本当に、心から、気づいていないのです。
「『察する』というのは、人の心が読めるのと同じくらいの、超能力ですよ」なんてお話をするくらい、実はものすごく難しいことなんです。
『言わなくても分かってくれるはず』という期待は、相手に超能力を求めるのと同じです。その高すぎるハードルが、お互いを苦しめる原因になってしまうのですね。
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――では、どうすれば、相手に気持ちよく動いてもらえるのでしょうか。
大切なのは、相手に『察してもらう』を求めず、『上手に伝える』に意識を切り替えることです。相手を責めるのではなく、自分の気持ちを素直に、そして具体的に伝えるだけで、驚くほど、夫婦関係はスムーズになりますよ。
具体的に3つのポイントをご紹介します。
まずは、「ごめんね、今ちょっと手が離せないから、子供の着替えを手伝ってくれると、すごく助かるな」というように、具体的な『行動』をお願いするのがポイントです。
また、「いつもお仕事ありがとう。それで、1つお願いがあるんだけど…」など、最初に感謝を伝えれば、相手も聞く耳をもってくれます。
さらに、「(私は)今日すごく疲れたから、夕飯は簡単なもので済ませてもいいかな?」のように、自分を主語にすると、相手に素直に伝わりやすくなりますよ。
『察し合う』より『伝え合う』夫婦へ
この問題は、どちらかが鈍感なわけでも、ワガママなわけでもありません。ただ、お互いのコミュニケーションの方法が、ほんの少しだけ違っていた、というだけのこと。
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夫婦は、もとは他人同士なので、言葉にしないと伝わらないのは、当たり前です。
『言わなくても分かってくれる』という理想の関係を目指すよりも、『どんなことでも、安心して言い合える』という関係を築くほうが、ずっと温かく、長続きするのかもしれません。
あなたの「助けてほしい」という素直な言葉は、パートナーにとって、あなたへの愛情を表現する、絶好のチャンスでもあるのですから。
[文・取材/ことのは 構成/grape編集部]
監修・取材協力 木下雅子
行政書士、心理カウンセラー。
大阪府高槻市を拠点に「夫婦関係修復カウンセリング」を主業務として活動。「法」と「心」の両面から、顧客を支えている。
HP⇒木下雅子行政書士事務所