「あの時気をつけていれば」その反省に、次回はない 海の監視員が注意喚起
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- 出典
- 石倉 准次郎
夏の楽しみの1つ、海水浴。海開きを迎えると大勢の海水浴客が訪れ、静かだった海辺も一気に活気づきます。
しかし一歩間違えれば、楽しい時間が悲劇に変わってしまうことも。
鳥取県の米子市に暮らす石倉准次郎さんは、自身が実際に目の当たりにした出来事をきっかけに、海水浴客へ向けた注意喚起を行っています。
「気づかなかった」では済まされない
※写真はイメージ
石倉さんが監視に立った日、皆生温泉海水浴場は子ども連れのグループで賑わっていました。
海には、浮き輪もつけずに遊ぶ幼稚園生ぐらいの子どもたちの姿が。石倉さんは「危ないな〜」と思いつつ、親たちも気をつけて子どもたちを見ているようだったので、その時は安心したそうです。
しかし数分後。
水深が深いほうへ向かって進み続ける子どもと、それに気づかず、おしゃべりに夢中になっている親たちの姿が石倉さんの目に飛び込んできました。
そして次の瞬間、水面から子どもの姿が消えてしまったのです。
「もしや!」と思い慌てて海に飛び込む石倉さん。不安は的中し、1人の子どもが静かに沈んでいたそうです。
すぐに引き上げて親の元へ連れて行ったところ、やはり気づいていなかったようで「えーおぼれたんですかー?」との言葉。
「たぶん、僕がいなければ死んでます」
石倉さんがそう語るように、すぐに救助したため大事にはいたりませんでしたが、最悪の場合、小さな命が失われていたかもしれない出来事です。
聞けば「ライフセーバーが近くで見ていてくれたから、少しの時間目を離してほかのことをしていた」とのこと。
しかし、石倉さんはこう語ります。
ライフセーバーは監視をしますが、基本的に自分の子どもの安全を確保するのは親の責任です。
続けて、こんな『お願い』もつづっています。
子ども連れのグループで海水浴を楽しむのはいいと思いますが、必ずひとりは交代で、できたら水の中に入って見てあげてください。
水位が低い場所でも必ずアームヘルパー、ライフジャケット等の着用をお願いします。浮輪でもないよりは全然いいです。
楽しい時間を過ごしていると、「少しくらい大丈夫」などと、ちょっとした気のゆるみが生まれがちです。
しかし、その油断が取り返しのつかない事態を引き起こすことを、常に忘れてはいけないと強く感じさせられます。
[文・構成/grape編集部]