車が壊れ、7時間かけて徒歩で仕事に 青年に声をかけた警察官は?
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※写真はイメージ

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アメリカのアラバマ州に住む20歳のウォルター・カーさんは引っ越し業者に就職が決まり、初仕事の日を迎えます。ところが彼の車が前日の夜に故障してしまい、動かなくなってしまったのです。
仕事の現場である、引っ越しを依頼した家はウォルターさんの自宅からなんと約30kmも離れています。
ほかに移動手段はなく、困った彼が選んだ方法はなんと『徒歩で行く』ことでした。
ウォルターさんはGoogle Mapで仕事場までの所要時間を計算。徒歩で7時間かかることを確認すると、引っ越し開始時間の午前8時に間に合うように、深夜に家を出て歩き始めます。
大事な初仕事を休むわけにはいかない
ウォルターさんが真夜中に1人で歩いていると、通りがかった警察官が彼に気付いて声をかけます。そして事情を知った警察官は彼をパトカーに乗せて、朝食をごちそうした後、仕事場まで送ってあげたのです。
ウォルターさんは仕事現場のジェニーさんという女性の家に、予定より早い午前6時30分に到着。呼び鈴が鳴ってジェニーさんがドアを開けるとそこには警察官がいて、彼女にこういったそうです。
「この好青年を拾って連れてきました」
警察官から話を聞いたジェニーさんはウォルターさんに「引っ越し業者の仲間が来るまで家の中で休憩していていいわよ」といいます。しかし彼は「疲れていないので大丈夫です。すぐに仕事にとりかかります」といって荷造りを手伝い始めたということです。
ウォルターさんとおしゃべりをしながら荷造りをしていたジェニーさんは、彼がニューオーリンズの出身で、ハリケーン『カトリーナ』によって家族と住んでいた家を失ってしまったことなどを知ります。
ウォルターさんはこの1日、一生懸命働いていたのだそう。最後まで疲れた様子も見せず、謙虚で親切、そして陽気な彼の勤務態度を見ていたジェニーさんは感動して、彼のことをFacebookに投稿。するとたちまち多くの人たちにシェアされます。
そこでジェニーさんはウォルターさんを支援するために寄付金サイト『gofundme』でページを設立しました。
すると、設立から4日で目標金額2千ドル(約22万円)をはるかに、上回る7万5千ドル(約850万円)を超える寄付が集まったのです!
根性ある青年へビッグなプレゼントが
これだけでは終わりません。ウォルターさんが勤める引っ越し業者のオーナーが、彼の仕事に対する姿勢に感銘を受け、自分の車を彼にプレゼント!
この動画には『#TheWorldNeedsMoreWalters(世界にはもっとウォルターが必要だ)』というハッシュタグがつけられ、ウォルターさんとジェニーさん、またオーナーを称賛するコメントがたくさん寄せられています。
もし移動手段がなくて仕事に行けなくなったとしたら…ウォルターさんのように30kmもの距離を真夜中に歩いてでも出勤しようと考える人は、果たしてどのくらいいるでしょうか。
どんなに困難な状況でも決して弱音を吐かず、いい訳もせず、前向きに努力するウォルターさん。多くの人たちの心を動かした彼の生きる姿勢を、私たちも見習いたいですね。
[文・構成/grape編集部]