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コンビニで気軽に買う『水』の大切さ イスラエルから学ぶこととは

By - 吉元 由美  公開:  更新:

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吉元由美の『ひと・もの・こと』

作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。

たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。

水とガソリン〜イスラエルを旅して

500㎖のペットボトルの水。夏場はもちろんのこと、いつの季節も持ち歩いています。だいたい100円から120円。雑菌が繁殖するので、一度ペットボトルを開けたらその日のうちに飲みきるように。それでも残ってしまった水は、植木にやる。

自動販売機で、コンビニで気軽に買う水ですが、ガソリンの二倍のお金を出して買っていることにお気づきでしょうか。レギュラーガソリン、最近の価格で1Lは140円前後。水は500㎖、120円前後。ガソリンと水を比較しようもないのですが、水が大変貴重であることを改めて感じさせられた数字でした。

先だって、イスラエルへ行ってきました。イスラエルへ行くと言うと、何人もの友人が「危なくないの?」と心配そうな顔をしました。エジプトとヨルダンとは国交のあるイスラエルですが、他の中東諸国とは現在も対立関係にあります。また、パレスチナ問題は未だに解決されていません。

最近ではヨルダンがイスラエルに賃貸していた土地の期限切れが迫るなど、国家が抱える情勢は決して安泰とは言えないようです。24時間臨戦態勢にあるので、死海に滞在していた時には何分かに一度戦闘機が大きな音を立てて飛び、飛行機が音速に入る瞬間の「ソニック・ブーム」という爆音も耳にしました。

そんな事情があるにも関わらず、旅をしたイスラエルは実に穏やかで、ゆったりと時が流れていました。1948年に建国、ユダヤ人たちは荒れ野に植林し、果実、野菜を実らせ、牧畜に力を入れました。水源がないので深く井戸を掘り、海水を真水に変える最新の技術を開発しました。四国ほどの広さ、人口880万人あまり。食料自給率は100パーセントです。

荒れ野を豊かな実りの大地に変えたユダヤの人々の国への思い、国を守ることへの思いがそこにあります。資源の少ない日本は、この点でイスラエルから学ぶことがあるように思います。日本の食料自給率は38パーセント。この数字はイスラエルの人々には理解しがたいそうです。また、水源のある土地を外国人に売ってしまうことも理解できないと、ガイドの方が話していました。

私は特別の宗教を信仰しているわけではありませんが、この旅ではイエスの辿った道を巡りました。そこで感じたのは、私たちがすでに多くの恵みを与えられ、人生を祝福されているということでした。特別な人や、偶像を崇拝するのではなく、自分の内に平和を見出し、どんなときも生きていることを喜べる自分であること。その大切さを学びました。

エルサレムはユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖地です。イエスが生まれたベツレヘムはパレスチナ自治区にあります。壁で仕切られた自治区へ入ると、街の様相は一変します。そしてお土産屋ではアラブ人が十字架のオブジェやロザリオを売っている。面白いなあと思いました。これが、現実生活を生きていくということなのでしょう。

イスラエルから戻り、500㎖の水のペットボトルを手にしたとき、なぜかとても愛おしく、慈しむように飲んでいる自分がいました。

※記事中の写真はすべてイメージ

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[文・構成/吉元由美]

吉元由美

作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。
吉元由美オフィシャルサイト
吉元由美Facebookページ
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