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『普通』の結婚を求めていた女性 「女友達と結婚する」と決めた理由に考えさせられる

By - grape編集部  公開:  更新:

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※写真はイメージ

2021年4月3~4日に、オンラインの舞台『SUPER FLAT LIFE -スーパーフラットライフ-』が上演されました。

同作は俳優・秋元才加さんを主演に迎え、『結婚』をテーマにLGBTなどの難しい題材を取り込みながら、新しい価値観の提案に挑んだ異色作です。

「普通の結婚を」と考えていた女性が、女友達と結婚すると決めた理由

同作の主人公・棚橋エリは、『普通の結婚』を希望している30歳目前の女性です。

結婚を考えていた恋人に突然、別れを告げられ、婚活サイト『SUPER FLAT LIFE』に登録。

すると、同サイトの性別不詳の支配人・アキラが理想の結婚相手を提案してくれるのですが、その相手は『同性婚を望む超合理主義者の女性』『別居婚を求める男性』『バツイチのレズビアン』『契約結婚を求める男性』など、エリにとっては『普通』ではない人ばかりでした。

さらに、結婚を考えていた恋人が実はゲイだったという事実も発覚し、困惑するエリ。最終的には、現代では『普通』ではない、女性の友人と事実婚をするという道を選ぶことになります。

奇をてらったようにも思える結末ですが、視聴者が物語を見ているうちに自然と「なるほど、そういう道もあるのかもしれない」と感じられるような構成になっているのが、同作の肝です。

自分が考える『普通』が、ほかの人の『普通』とは限りません。そういった、当たり前のはずなのに理解することが難しい事実に改めて気付かされ、何が自分の本当の幸せなのかを、同作は考えさせてくれます。

性別、セクシャリティ、未婚や既婚…。これまでの常識を取り払った、まさしく『スーパーフラット』な考えを提案している同作。誰かに作られたルールを頭から取り払った時、あなたが本当に求めるものはなんでしょうか。

同作は視聴者も自由にコメントができるようになっており、このような声が上がりました。

・もともと結婚願望はなかったけれど、この作品を見て結婚もいいのではと思えるようになった。

・こういう、現代ではなかなか話せないことを相談しあえる場があってもいいと思った。

・とても素敵な作品。こんな価値観があるのだと気付かされた。

・今は斬新な作品に見えるけれど、将来的には普通と思えるものになってほしい。

秋元才加「同作を通じて、みんながよりよく幸せに暮らせる方法について考えられれば」

同作で主演を務めた秋元才加さんはもともとLGBTへの理解を持ち、さまざまな番組やSNSで、支援の言葉を語ってきた女性です。

そんな秋元才加さんは同作で主演を務めるにあたり、このように語りました。

『SUPER FLAT LIFE -スーパーフラットライフ-』で描かれる『結婚観』というテーマは個人的にすごく興味のある話題でしたし、結婚制度やセクシャリティについて深く切り込んだ作品に関わるのが初めてだったので、すごくやりがいを感じました。

私の演じる棚橋エリは、常識だったり、世間体の枠に自らをハメこんでいる女性で、劇中にはそういったみなさんにも共感してもらえるポイントがたくさんちりばめられています。

この作品が、結婚についてや、性別関係なくみんながよりよく幸せに暮らせる方法について考えるきっかけになればいいなと思います。

秋元才加さんの「この作品が、結婚についてや、性別関係なくみんながよりよく幸せに暮らせる方法について考えるきっかけになればいい」との言葉どおり、同作を見た人は新しい価値観を知り、改めて考えさせられたようです。

最近では、2021年3月にトランスジェンダーを題材にした、草なぎ剛さん主演の映画『ミッドナイトスワン』が『日本アカデミー賞』最優秀作品賞に輝きました。

こういったことや、『SUPER FLAT LIFE -スーパーフラットライフ-』に高評価の声が寄せられている事実を考えると、少しずつですがLGBTへの理解が深まっていっているのかもしれません。

『SUPER FLAT LIFE -スーパーフラットライフ-』のリアルタイムでの上演は終了しましたが、2021年4月11日までは、アーカイブで有料鑑賞することができます。「新しい価値観に触れたい」と感じた人は、ぜひチェックしてみてください。


[文・構成/grape編集部]

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