柔軟剤、入れすぎてない? 実は「毎回はいらない」と洗濯のプロが断言する理由
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洗濯研究家の平島利恵です。
あなたは柔軟剤や香りビーズを、毎日の洗濯で使っていますか。
お気に入りの香りに包まれると、ふっと気持ちがほぐれ、リラックスできますよね。「洗濯物のニオイを消したい」と使っている人もいると思います。
実は、柔軟剤というのは、香りづけや消臭が本来の目的ではありません。
さらに、同じ香りを使い続けると、鼻が慣れ、香りを感じにくくなる(嗅覚順応)ため、気づかぬ間に使用量が増えてしまうこともあります。
今回お伝えしたいのは『柔軟剤も香りビーズも毎回必要ではない』ということです。
香りを足し続けると起こるデメリット
柔軟剤を毎回使っていると、以下のようなことが起こる可能性があります。
1. 余分な成分が蓄積し、黒ずみの原因に
撮影:Heulie
柔軟剤は、繊維をコーティングすることで手ざわりをよくするアイテムです。
しかしコーティングの膜が厚くなると、以下のようなトラブルにつながることも…。
・汚れが落ちにくくなる。
・黒ずみが出やすくなる。
・タオルの吸水性が下がる。
実際に柔軟剤と香りビーズを多用していたタオルをつけ置き洗いすると、こんなに蓄積汚れが…!
本来の目的である『清潔に洗う』ということから遠ざかってしまうこともあります。
撮影:Heulie
2. ニオイ戻りの原因に
嫌なニオイの原因は汗・皮脂・菌といった落としきれなかった汚れです。汚れが残ったまま香りでコーティングすることで、かえって嫌なニオイの原因に。
実は『清潔に洗う』という観点では、香りビーズは必要ありません。
嫌なニオイの原因となる汚れを落とすのは洗剤の働きです。まずは、汚れをしっかり落とすことをおすすめします。
撮影:Heulie
3. 香りの感じ方は人それぞれ…周囲への配慮も
他人の家を訪問した際、その家のニオイが気になったことはありませんか。
人は同じ香りをかぎ続けると、嗅覚が鈍化します。自分は感じない香りが、周りには強く届き、香害となることもあります。
特に冬場に部屋干しをすると、香りが強く残りやすいため注意が必要。香りが苦手な人は、無香料のものを選ぶと安心です。
撮影:Heulie
柔軟剤は、どう使うのが正解?
柔軟剤は、衣類によって使い分けましょう。以下のような衣類に使うと、静電気を防ぎ、摩擦を軽減する働きがあるのでおすすめです。
柔軟剤を使うと快適な衣類
・ニット
・セーター
・スカート
・アウター
反対に柔軟剤を使わないほうがいい衣類は、以下の通り。柔軟剤の膜でコーティングすることで、吸水性や機能が低下します。
使わないほうがいい衣類
・タオル
・スポーツインナー
・速乾シャツ
・マイクロファイバー用品
・撥水加工された衣類
撮影:Heulie
正しく使うための3つのポイント
ニオイが気になる服は、柔軟剤を足す前に衣類を清潔に洗い、汚れをしっかり落とすことが大切です。
使用する際は以下の3つを意識してみてくださいね。
1. 柔軟剤を多く入れるのはNG!規定量を守る。
2. 柔軟剤投入口に入れる。
3. すすぎは必ず2回以上にする。
柔軟剤は使い方次第で、洗濯の味方にも、トラブルの原因にもなります。もっと詳しく知りたい人は解説動画もご覧ください。
正しく使い分け、より心地よく衣類を身にまといましょう。
[文・構成/平島利恵]