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【恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜 10話】たどり着いた「それぞれのカタチ」とは・ネタバレあり

By - grape編集部  公開:  更新:

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ブログ『現実逃避は前向きに。』で注目ドラマの感想をつづる、malcoさんによる新連載。水曜ドラマ『恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜』の見どころを紹介していきます。

ついにフィナーレを迎えた『恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜』。最終回のサブタイトルは『ふたりでいれば…!』でした。

ふたりでいれば…どうなるのか。

自分たちの『カタチ』を見つけたユキコ(杉咲花)と森生(杉野遥亮)、そして2人を取り巻く人々がたどり着いた結末が描かれました。

1年後の2人

舞台はユキコと森生が別れてから1年後。

食品関連会社に就職したユキコは、職場の人の理解を得て、自らの業務をしっかりこなしていました。

しかし、希望していた調理の仕事ではないため、どこか物足りない様子でした。

そんな中、なんと花男(戸塚純貴)とハチ子(生見愛瑠)が結婚!

結婚パーティーではユキコが作ったウェディングケーキが振る舞われ、みんなの「美味しい」という声に嬉しそうに笑うユキコ。

やはり、誰かに美味しいと言ってもらうのが嬉しいようです。

さらに、仕事帰りに立ち寄った元バイト先の『BBバーガー』では、店長の茶尾(古川雄大)から以前ユキコが考案したメニューが人気だと聞いて喜んでいました。

一方、鹿児島県に行っていた森生は、再び無職となって地元に戻って来ていました。

別れてまで送り出してくれたユキコに合わせる顔がないと、見つからないように彼女を遠くから眺めていましたが、さすがは森生、ユキコの様子を見ているだけで本心に気が付いたようです。

コソコソとユキコの後を付けるも、BBバーガーで見つかってしまった森生。

お互いの近況を語りつつ、「今も美味しいって言われるのが、一番好きなんじゃないですか」と見事に核心をつきます。

ユキコは「やりたいことと出来ることは違う」と言い、自立するためには働く必要があるのだと割り切っていましたが、その表情はどこか暗く、今の仕事を楽しんでいるようには見えませんでした。

離れてからの1年間、それぞれの道を歩んできた2人は、行く末に光を見出せなかったようです。

しかし、森生が「自分のやりたいことを見つける」と宣言し動き出したことで、事態は好転していくのでした。

世界を広げるには…

その後、ユキコは森生の言葉に刺激を受けたのか、調理師専門学校のオープンキャンパスに参加します。

しかしその学校に視覚障害のある生徒が通った前例はなく、卒業したとしても就職先はないだろうと言われ、再び調理師への道を諦めようとするユキコ。

そんなユキコの道を照らしたのは、父・誠二(岸谷五朗)でした。

誠二は、自立は1人でできるものではないとユキコを諭し「誰かと一緒だとできることが増えて、世界が広がるだろ。頼れる人がいればいるほど、できることが多くなる気がする」と話します。

この誠二の言葉こそが、本作が描きたかった問題の答えなのではないかと思いました。

森生と出会って、様々なことにチャレンジし、できることが増え、世界を広げてきたユキコ。

彼女は、以前森生から言われた「ユキコさんはどんどん新しい道を切り開く人」という言葉を思い出し、進むべき道を見つけたようでした。

一方、森生も宣言していた『やりたいこと』を見つけていました。

それは、ユキコと一緒にいること。

1年前と変わっていませんね。つまり「森生はとっくに夢を見つけていた」ということなのかもしれません。

どこまでもブレない男・森生に、心底感動した瞬間でした。

1年前と変わったのは「ユキコと一緒にいるために、どうすればいいか」に辿り着けたこと。

森生が見つけた答えは『キッチンカー』でした。

ユキコと一緒にキッチンカーで店をやる。それは調理師というユキコの夢を森生が後押しすることで、ユキコと一緒にいることができるという、2人の夢を同時に叶える方法でした。

偶然なのか運命なのか、それとも森生と誠二の策略なのか…ユキコも森生と同じようなことを考えていた様子。

2人が出した答えは、誠二が言っていた『世界が広がる』生き方でした。

ふたりでいれば…!

ユキコと森生だけでなく、他の登場人物たちも『それぞれのカタチ』を見つけたようです。

ハチ子は専門学校を卒業後、アパレルの会社で服を作るという夢を持ち、花男はバリバリ働きたいハチ子を支えて家事全般を請け負い、子どもができれば子育ても担当すると2人で決めたようでした。

そして獅子王(鈴木伸之)は、ついに森生に告白して想いに区切りをつけ、イズミ(奈緒)と共に歩んでいくことを決めました。

2人の関係に名前をつけることはできなくても、お互いを大切だと思えて、一緒にいたいと思える素敵な関係です。

障害、生い立ち、人間関係、ジェンダーなど、さまざまな問題に苦しみ、自分は普通ではないと思い、苦しんできた人たち。

もしかしたらこの先も「それは普通じゃない」「前例がない」と、誰かに言われるのかもしれません。前例のないことをすれば、困難が伴うかもしれません。

しかし、ふたりでいれば…!

普通とか普通じゃないとか、比べるために誰かと一緒にいるのではなく、世界を広げるために誰かと一緒にいる。

みんな違うからこそ、それぞれにできることがあり、支え合って世界が広がる。

この物語の登場人物たちは、これからもそんな風に生きていってくれるのでしょう。

みんなが「それぞれのカタチ」にたどり着き、最高のハッピーエンドとなりました。

これまで、笑いや感動、気づき、いろんなものを与えてくれたこの作品。最後まで優しく温かい世界を見せてくれたことに、心から感謝します。


[文・構成/grape編集部]

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