ケガをした犬が見つかった信じられない場所とは? 「生きていたのは奇跡」
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2020年2月、アメリカのロサンゼルスで動物保護活動をしている団体『Hope For Paws(ホープ・フォー・ポーズ)』に、マリアさんという女性から連絡が入りました。
「110番フリーウェイの中央分離帯にケガをした犬がいます。助けてください!」
犬はもう24時間も、その場所から動いていないのだとか。
『ホープ・フォー・ポーズ』の代表者であるエルダッドさんは、すぐに現場へ向かいました。
するとマリアさんのいうとおり、フリーウェイの中央分離帯に小さな犬が横たわっていたのです。
なぜ高速道路の真ん中に犬が?
エルダッドさんは、犬がいる場所を確認すると、いったんフリーウェイを下りました。
なぜならその場所は、制限速度105kmの高速道路。路肩に車を寄せるのも危険だからです。
「これは自分1人で行うには危険すぎる」と判断した彼は、『LAPD(ロサンゼルス警察)』に事情を話し、助けを求めます。
すると、LAPDの2人の警察官が快諾。エルダッドさんの後ろをパトカーでついて行き、後続の車を止めてくれるというのです。
頼もしいサポートを得たエルダッドさんは、再び現場に向かいます。そして、同じ場所にいる犬を発見。
「もし犬が逃げ出してしまったら、大惨事になる」と思った彼は、怖がらせないように慎重に犬に近付きます。
ところが犬は、まったく抵抗することなく、無事に保護することができました。
エルダッドさんは、そのメス犬を『PD』と名付けます。救助を手伝ってくれた『LAPD』への感謝を込めて付けた名前です。
PDは、体中がノミだらけでひどい悪臭を放っていました。また、左の後ろ脚に骨折などの重傷を負っていたそうです。
骨折やじん帯損傷、関節不安定症など三度の手術を行った結果、数か月後にはPDの後ろ脚はすっかり完治。
2021年12月現在は、新しい家族の家で元気いっぱい走り回っています。
※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。
PDを救助する動画には、「この犬が生きていたのは奇跡だ」「嬉し涙があふれた」「あなたとLAPDにありがとう!」などの声が寄せられています
PDがいた場所は高架の高速道路で、犬がふらりと入ってくるような場所ではありません。
また、常に多くの車が走行しているため、PDがどうやって中央分離帯まで行けたのかも不思議です。
エルダッドさんも「あそこで24時間生きていたことに驚いている」といっていますが、もしあのまま誰も助けなかったら、PDは力尽きてしまったか、車に轢かれてしまったかのどちらかでしょう。
決して見て見ぬふりをしなかった優しい人たちのおかげで、PDの尊い命が助かって本当によかったですね。
[文・構成/grape編集部]