色とりどりの春の花は『自由であること』の大切さを教えてくれる By - 吉元 由美 公開:2023-01-22 更新:2023-01-22 エッセイ吉元由美 Share Post LINE はてな コメント 吉元由美の『ひと・もの・こと』 作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。 たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。 春の花たちが教えてくれること 1月に入ると、お花屋さんの店先には一斉に春の花が並びます。今年もスイトピーやアネモネ、チューリップも出始めました。 寒さが厳しくなる日が続いても、気持ちがふわっとうれしくなる季節を予感します。 26歳でひとり暮らしを始めたとき、いくつかの決め事をしました。いつも部屋に花を飾ること。 ゆるやかな坂道を下りたところにあるお花屋さんで、仕事の合間に花を買うのが習慣になりました。それ以来、今もリビングには季節の花を欠かしません。 花を生けるときは、花と対話するように。どの向きで花器に挿していけばいいか。くるくると花の向きを変えながら挿していく。 どう生けてほしい? そんな問いかけをしながら生けていくと、花や枝の方から教えてくれることがあるのです。花や枝が、いちばん美しい姿へと導いてくれる。 集中力を欠いていると、花が示してくれていることに気づかないのです。花を生けることは、自分と向き合うことに似ています。 花の、それぞれの唯一無二の美しさには言葉を失います。人間が決してゼロから作ることのできないクリエイション。なぜ神様はこんなにも美しいものをお造りになったのか。 それは、私たちに喜びや感動を与えるためだとしか思えません。もう少し大きく表現するなら、それは愛そのものなのかもしれないと思うのです。 花を生けることを通して、大切なことを学びます。その季節によって花の種類も姿も違います。 どちらかというと落ち着いた色合いの花が多かった秋から冬。そして新春を迎えた1月になると可憐な色とりどりの花が店先に並びます。 春の花は、とにかく『自由』です。一晩経つと、翌朝には形が変わっている。チューリップなどは、くねくねっと自由に。あちらを向いたり、こちらを向いたり。その変化もまたチューリップの魅力でしょう。 アネモネもポピーも、ラナンキュラスもパンジーたちも変化を楽しんでいるかのように咲くのです。 そう、春の花は『自由であること』『思うままに動いてみること』の大切さを教えてくれます。カラフルな色も軽やかに、冬の固まってしまった体と心を動かしたくなってきます。 冷たい土の中で芽吹く準備をし、冷たい風に吹かれながら開花のときを待っている。春の花たち、そしてそんな自然の中に、私たちが生きるためのヒントがたくさんあるのです。 いのちを紡ぐ言葉たち かけがえのないこの世界で吉元 由美1,584円(12/22 15:00時点)Amazon楽天市場YahooAmazonの情報を掲載しています ※記事中の写真はすべてイメージ 作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー [文・構成/吉元由美] 吉元由美 作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。 ⇒ 吉元由美オフィシャルサイト ⇒ 吉元由美Facebookページ ⇒ 単行本「大人の結婚」 快挙を成し遂げた狩野英孝、帰国便の搭乗券をよく見ると… 「さすがJAL」の声ホノルルマラソンから帰国する狩野英孝さんに、JALが用意したサプライズとは…。 ロケで出会う人を「お母さん」と呼ぶのは気になる ウイカが決めている呼び方とは?タレントがロケで街中の人を呼ぶ時の「お母さん」「お父さん」に違和感…。ファーストサマーウイカさんが実践している呼び方とは。 Share Post LINE はてな コメント
吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
春の花たちが教えてくれること
1月に入ると、お花屋さんの店先には一斉に春の花が並びます。今年もスイトピーやアネモネ、チューリップも出始めました。
寒さが厳しくなる日が続いても、気持ちがふわっとうれしくなる季節を予感します。
26歳でひとり暮らしを始めたとき、いくつかの決め事をしました。いつも部屋に花を飾ること。
ゆるやかな坂道を下りたところにあるお花屋さんで、仕事の合間に花を買うのが習慣になりました。それ以来、今もリビングには季節の花を欠かしません。
花を生けるときは、花と対話するように。どの向きで花器に挿していけばいいか。くるくると花の向きを変えながら挿していく。
どう生けてほしい? そんな問いかけをしながら生けていくと、花や枝の方から教えてくれることがあるのです。花や枝が、いちばん美しい姿へと導いてくれる。
集中力を欠いていると、花が示してくれていることに気づかないのです。花を生けることは、自分と向き合うことに似ています。
花の、それぞれの唯一無二の美しさには言葉を失います。人間が決してゼロから作ることのできないクリエイション。なぜ神様はこんなにも美しいものをお造りになったのか。
それは、私たちに喜びや感動を与えるためだとしか思えません。もう少し大きく表現するなら、それは愛そのものなのかもしれないと思うのです。
花を生けることを通して、大切なことを学びます。その季節によって花の種類も姿も違います。
どちらかというと落ち着いた色合いの花が多かった秋から冬。そして新春を迎えた1月になると可憐な色とりどりの花が店先に並びます。
春の花は、とにかく『自由』です。一晩経つと、翌朝には形が変わっている。チューリップなどは、くねくねっと自由に。あちらを向いたり、こちらを向いたり。その変化もまたチューリップの魅力でしょう。
アネモネもポピーも、ラナンキュラスもパンジーたちも変化を楽しんでいるかのように咲くのです。
そう、春の花は『自由であること』『思うままに動いてみること』の大切さを教えてくれます。カラフルな色も軽やかに、冬の固まってしまった体と心を動かしたくなってきます。
冷たい土の中で芽吹く準備をし、冷たい風に吹かれながら開花のときを待っている。春の花たち、そしてそんな自然の中に、私たちが生きるためのヒントがたくさんあるのです。
いのちを紡ぐ言葉たち かけがえのないこの世界で
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※記事中の写真はすべてイメージ
作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー
[文・構成/吉元由美]
吉元由美
作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。
⇒ 吉元由美オフィシャルサイト
⇒ 吉元由美Facebookページ
⇒ 単行本「大人の結婚」