「ずっと洗濯機を見つめてた」 お笑いタレントが本気で作った『ヒット商品』が画期的!
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2023年6月17日、東京新宿区にある東京発明学校で『公開契約調印式』が行われました。
『公開契約調印式』とは一般人の発明が企業に見いだされた場合、契約者と契約企業が契約書を公開して取り交わす、一般社団法人発明学会(以下、発明学会)主催のイベントです。
今回はなんと『THE SECOND~漫才トーナメント』で、準優勝に輝いたお笑いコンビ『マシンガンズ』の西堀亮さんが契約者に!
会場には西堀さんの姿をひと目見たいと、通常よりも多くの人が訪れました。
本記事では契約者の西堀さんに、開発した発明品とその開発秘話についてうかがってみましょう。
(発明学会提供)公開契約調印式に参加する『マシンガンズ』の西堀亮さん
西堀さんが開発した『静音くつ丸洗い洗濯ネット』とは?
商品化されたのは、子供の上履きから布製ベルト、ペットのハーネスなど洗いにくいものを手軽に洗える『静音くつ丸洗い洗濯ネット』という商品。
厚さ約9mmの極厚ネットで、洗濯機の中に入れても静かに洗えるのがポイントです。
(発明学会提供) 『静音くつ丸洗い洗濯ネット』
この商品は、西堀さんが2020年に発明学会主催の『第24回身近なヒント発明展』で優良賞を受賞した、『靴ブラシハンガー』という発明品がきっかけで誕生。
『靴ブラシハンガー』は、靴を洗えてそのまま干せるというユニークな構造でした。
当時、同発明に興味を持っていたのが、オリジナル製品を開発・販売する、スマイルキッズ株式会社の原さん。
早速、西堀さんから試作品を取り寄せ、3Dプリンタで試作品を制作しますが、使ってみた社内の女性社員の評価は散々なものでした。
残念ながら、『靴ブラシハンガー』は「このままでは売れないだろう」という判断にいたったといいます。
一方で上履きなど洗いにくいものを洗いたいというニーズは確認できたため、西堀さんと原さんで試行錯誤を繰り返し、試作品を作り続けました。
こうして2年の歳月をかけて『静音くつ丸洗い洗濯ネット』を作り上げたのです。
(発明学会提供) 西堀さんが開発した試作品の変遷
今回はその時の気持ちを西堀さんに直接うかがってみました。
―発明展で優良賞を受賞した時の気持ちは?
『靴ブラシハンガー』は、靴が洗えて干すこともでき、さらにブラシも乾かせるため、個人的にはすごい発明だと思っていたので嬉しかったですね。
しかし結果は優良賞。心の中で「なんでトップじゃないんだ」って思いました。
―『靴ブラシハンガー』は構造を変えたとのこと。どこをどう変えた?
名前も変わり『静音くつ丸洗い洗濯ネット』になったんです。当初の構造から大きく形を変え、厚さ約9mmの極厚ネットからなる円柱状の立体型の洗濯ネットを作りました。
洗濯機も傷付けない、ありそうでなかった洗濯ネットです。
―『靴ブラシハンガー』を使った人の評判はイマイチだったそうで…。それを乗り越えて商品化した感想は?
はい!試行錯誤を繰り返した甲斐がありました。市販されている人工芝を袋状に加工して洗濯機に入れてみるなど、とにかく試作を作っては洗濯機のそばに立ち、中を覗き込んでいましたね。
ようやく商品化が決まった時は嬉しかったです。
(発明学会提供)第24回身近なヒント発明展での授賞式に参加する西堀さん
「2年間ずっと洗濯機を見てきた甲斐がありました」と笑う西堀さん。
販売開始前の予約受注の段階では800超の注文が入り、人気の高さがうかがえます。
2023年7月現在ではネットでの販売がスタートしているので、気になった人はぜひ探してみてくださいね!
旭電機化成株式会社 静音 くつ丸洗い洗濯ネット asn-001
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[文/キジカク・構成/grape編集部]