機械油はどうやって落とす?家庭でできる作業服の洗い方や注意点をご紹介
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工場などで働く人にとって、作業服につく『機械油の汚れ』は大きな悩みの種ですよね。
機械油はベタつきや黒ずみが強く、通常の洗濯や水洗いではなかなか落としにくいことから、「どうすればきれいにできるのか」と困っている人も多いでしょう。
そこで本記事では、作業服の洗い方を中心に、家庭でできる機械油の落とし方を分かりやすく解説します。
手についた場合の対処法も紹介しているため、機械油の汚れに悩む人はぜひ参考にしてください。
『機械油』はどうやって落とす?
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機械油を落とす際に覚えておきたいキーワードは『アルカリ性』と『温度』の2つ。
機械油は『酸性』寄りの性質を持つといわれており、アルカリ性の洗剤を使うことで中和作用が働き、汚れを落としやすくなるそうです。
また、油は冷水では分解されず固まってしまう恐れがあることから、温度管理も重要なのだとか。
油は、40℃以上で粘性が弱まり汚れが落ちやすいといわれており、お湯を使うことでより落としやすくなるでしょう。
『作業服』についた機械油の落とし方
続いては、作業服についた機械油の落とし方についてご紹介します。
洗濯機に入れる前にやるべき下準備
機械油の汚れがついたままの作業服を洗濯機に入れて洗うと、洗濯槽が汚れ、ほかの衣類にも油汚れが付着してしまう可能性があるでしょう。
そのため、洗濯機で洗う前に下準備をしておく必要があるとされています。
下準備には次にご紹介する3つの方法があるため、ある程度の汚れを落とした後に、洗濯機で洗うようにしましょう。
1.『洗濯洗剤』で浸け置きする
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洗濯機へ入れる前に、機械油の汚れがついた作業服を『浸け置き』することで、付着した汚れが落ちやすくなるといわれています。
浸け置きの方法は、次の通りです。
ある程度汚れが落ちたら、通常通り洗濯機で洗いましょう。
前述の通り、40℃以上のお湯を用いると油汚れが落ちやすくなるそうです。
なお、洗濯洗剤の代わりに『食器用洗剤』も使用できるといわれています。
食器用洗剤を使って洗う方法は、次の通りです。
ただし、食器用洗剤には『柔軟剤』が入っておらず、服を傷める可能性があるのだとか。
そのため、基本的には洗濯洗剤を使用したほうがよいといえるでしょう。
2.『重曹』で洗う
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『重曹』はアルカリ性のため、酸性だとされる機械油を中和して、汚れを落ちやすくするとされています。
重曹を使った作業服の洗浄手順は、次の通りです。
浸け置きの時間は、汚れの度合いによって調整してみてください。
3.『ベンジン』で洗う
作業服についた機械油の汚れは『ベンジン』を使って落とせるともいわれています。
ベンジンとは、石油を精製して得られる揮発性の高い液体で、油を溶かす性質を持つため、シミ抜きに効果的なようです。
使用方法は、ベンジンを歯ブラシなどにつけて、汚れ部分を軽くたたくだけ。汚れが床やほかの部分に移らないよう、下に不要なタオルや布を敷いておくと安心して作業できますよ。
ただし、強くこすりすぎると繊維を傷めたり、汚れが広がったりする可能性があるため、注意が必要です。
また、ベンジンは引火性が高いため、換気のよい場所で取り扱いましょう。ベンジンが家にないという場合は『クレンジングオイル』でも代用できるそうです。
クレンジングオイルは化粧品の一種で、油分を浮かせて落とす働きがあるため、機械油の汚れにも有効とされています。
洗い方は、ベンジンと同じです。ほかの洗剤がない時の代用品として役立つでしょう。
機械油用の洗剤を使うことで洗浄効果がアップする
作業服についた頑固な機械油の汚れは、通常の洗濯洗剤だけでは落としにくい場合があります。
洗浄効果を高めたいという場合には、機械油のために作られた専用洗剤を活用してみるのもよいでしょう。
専用洗剤には、強力な油分解成分や汚れの再付着を防ぐ成分が含まれており、繊維の奥まで染み込んだ油を浮かせて、しっかり落としてくれるようです。
洗濯機での洗浄や浸け置きに使うことで、通常よりも高い洗浄力を発揮し、作業服を清潔に保てるでしょう。
作業服の機械油を落とす際の注意点
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作業服の機械油の汚れは、前章で紹介した方法で落とせるとされています。
ただし、これから説明する2つのポイントにも注意しておきましょう。
手荒れ対策をする
機械油を落とす作業では、強力な洗剤やベンジンなどの溶剤を使うことが多く、素手で繰り返し触れると手荒れの原因となる恐れがあります。
洗濯機に入れる前処理として作業服を洗う際は、ゴム手袋やビニール手袋を着用して肌を保護してください。
手荒れ対策を徹底することで、安心して油汚れを落とす作業に集中できるでしょう。
洗濯表示を確認する
作業服についた機械油を落とす際には、事前に『洗濯表示』を確認しておく必要があります。
素材によっては、使用できる水温や洗剤の種類が制限されている可能性があり、確認せずに洗ってしまうと作業服を傷める原因となるかもしれません。
洗濯表示を事前にチェックすることで、作業服を長持ちさせながら、機械油の汚れを効果的に落とせるでしょう。
『手』についた機械油の落とし方
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手についた機械油の汚れを落とす際には、『クレンジングオイル』が役立つようです。
クレンジングオイルは化粧を落とすために使われるもののため、手についた油汚れを落とす際にも安心して使用できます。
洗い方は、次の通りです。
また、外出先などで手が洗えない場合には、『メイク落としシート』を使う方法も有効のようです。
手の汚れた部分をシートで丁寧に拭き取り、水で洗い流すと、肌を傷めずに安心して機械油を落とせるでしょう。
機械油の落とし方に関するよくある疑問と回答
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本章では、機械油の落とし方に関するよくある疑問とその回答を3つご紹介します。
一般的な衣服も作業服と同じように洗える?
Tシャツやブラウスといった一般的な衣服も、弱アルカリ性の洗剤での洗濯や、ベンジンでのシミ抜きができるそうです。
そのため、一般的な衣服についた機械油の汚れも、作業服と同じ方法で落とせるかもしれません。
しかし、同じ素材でも作業服と一般的な衣服とでは、耐久性などが異なると考えられます。一般的な衣服は、作業服の場合よりも慎重に洗うように意識したほうがよいでしょう。
時間が経った機械油も落とせる?
作業服についた機械油は、時間が経つほど汚れが落としづらくなるようです。この理由は、機械油が繊維の奥まで入り込み、固まってしまうためとされています。
機械油の汚れは放置せず、できるだけ早めに洗うようにしましょう。
油が固まってしまい、どうしても汚れが落とせないという場合は、クリーニング店に依頼することも検討しましょう。
エンジンオイルの汚れも同じやり方で落とせる?
『エンジンオイル』は潤滑油であり、機械油と同じ潤滑作用を持っているのだとか。
そのため、エンジンオイルの汚れも、機械油の汚れと同様の方法で落とせる可能性があります。
まずは目立たない場所でテストをして、問題がなければ同様の方法で洗浄を進めるとよいでしょう。
機械油の落とし方を知って、頑固な汚れをきれいにしよう
機械油の汚れはベタつきや黒ずみが強く、通常の洗濯だけでは落としにくいことがあります。
しかし、油汚れの性質を理解し、40℃以上のお湯や重曹、ベンジンなどを使った下処理をしてから洗濯機で洗うことで、頑固な汚れも効果的に落とせるようです。
本記事を参考に、手荒れや素材へのダメージにも注意しながら試してみてくださいね。
[文・構成/grape編集部]