出会いが人生を創っていく 人生を変える出会いは『運』だけではない By - 吉元 由美 公開:2023-08-20 更新:2023-08-20 エッセイ吉元由美連載 Share Post LINE はてな コメント 吉元由美の『ひと・もの・こと』 作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。 たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。 生き方を変える「出会い」の瞬間 出会いが人生を創っていく。人や仕事との出会いだけでなく、言葉や、ふと目にした光景が人生に変化をもたらすことがあります。 衝撃的なインパクトもあれば、じわじわと心に染み入るようなインパクトもあります。人との出会いと同じように、それは生き方や新しい価値観をもたらすきっかけになるのです。 会社に勤めながら作詞の勉強をしていた頃のこと。会社を辞めて、アルバイトをしながら作詞の勉強をしようかと考えたことがありました。 私のメンターとも言える先生に相談すると、先生は厳しい口調でこう言われました。 「吉元さん、会社は絶対に辞めてはなりません。ジャンプするときにはしゃがみますよね。今はしっかりとしゃがんでください」 この言葉に、私は今でも支えられています。ジャンプするときにはしゃがむ。つまり、今はしっかりと地に足をつけて、力を蓄える時期。 だから会社を辞めるという安直な行動をとってはならない。忍耐力も鍛えよ、ということです。 人生、いいときもうまくいかないときもある。そのうまくいかないときに(今はジャンプするためにしゃがんでいるのだ)と思うと、つらいことも前向きに受け止められます。 この言葉がなければ、今の自分はなかったと思います。 旅先で出会った1枚の絵が、「あたりまえ」のことが「あたりまえ」でないことに気づかせてくれました。 ニューヨークのホイットニー美術館で出会ったネイティヴアメリカンのアーティスト、Jaune Quick-to-See Smithの絵に、こんな言葉が記されていました。 the air is precious For All things share the same Breath the animals the PLANTS and the Humans 空気は人間のものだけでない。動物も植物も、同じ空気を必要としている。人間の視点だけで世界を見つめていても、何の解決にもならないことをこの言葉は示していると思うのです。 大切なことは「あたりまえ」すぎて、気づかない。でも気づけば、それは「あたりまえ」でなくなったのです。 ふと足を止めて見た絵の中の言葉にハッとしました。原点を忘れるな、と言われているような気がしました。 人生を変える出会いは『運』だけではない。小さな出会いも、生き方を変える『瞬間』となるのです。 いのちを紡ぐ言葉たち かけがえのないこの世界で吉元 由美1,584円(11/02 15:07時点)Amazon楽天市場YahooAmazonの情報を掲載しています ※記事中の写真はすべてイメージ 作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー [文・構成/吉元由美] 吉元由美 作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。 ⇒ 吉元由美オフィシャルサイト ⇒ 吉元由美Facebookページ ⇒ 単行本「大人の結婚」 GACKT「キミは誰かから嫌われてない」 続く言葉に「腑に落ちた」「心が軽くなった」の声GACKTさんが、心のバランスを崩しそうな人へ送った言葉は?ネット上で反響が上がっています。 DAIGO、娘にハロウィン仕様のおにぎりを作ったら… 娘の発言に「#笑」DAIGOさんが、4歳長女のためにハロウィン用おにぎりを作ったら?切ない言葉が返ってきたようです。 Share Post LINE はてな コメント
吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
生き方を変える「出会い」の瞬間
出会いが人生を創っていく。人や仕事との出会いだけでなく、言葉や、ふと目にした光景が人生に変化をもたらすことがあります。
衝撃的なインパクトもあれば、じわじわと心に染み入るようなインパクトもあります。人との出会いと同じように、それは生き方や新しい価値観をもたらすきっかけになるのです。
会社に勤めながら作詞の勉強をしていた頃のこと。会社を辞めて、アルバイトをしながら作詞の勉強をしようかと考えたことがありました。
私のメンターとも言える先生に相談すると、先生は厳しい口調でこう言われました。
「吉元さん、会社は絶対に辞めてはなりません。ジャンプするときにはしゃがみますよね。今はしっかりとしゃがんでください」
この言葉に、私は今でも支えられています。ジャンプするときにはしゃがむ。つまり、今はしっかりと地に足をつけて、力を蓄える時期。
だから会社を辞めるという安直な行動をとってはならない。忍耐力も鍛えよ、ということです。
人生、いいときもうまくいかないときもある。そのうまくいかないときに(今はジャンプするためにしゃがんでいるのだ)と思うと、つらいことも前向きに受け止められます。
この言葉がなければ、今の自分はなかったと思います。
旅先で出会った1枚の絵が、「あたりまえ」のことが「あたりまえ」でないことに気づかせてくれました。
ニューヨークのホイットニー美術館で出会ったネイティヴアメリカンのアーティスト、Jaune Quick-to-See Smithの絵に、こんな言葉が記されていました。
the air is precious
For All things
share the same Breath
the animals
the PLANTS and the Humans
空気は人間のものだけでない。動物も植物も、同じ空気を必要としている。人間の視点だけで世界を見つめていても、何の解決にもならないことをこの言葉は示していると思うのです。
大切なことは「あたりまえ」すぎて、気づかない。でも気づけば、それは「あたりまえ」でなくなったのです。
ふと足を止めて見た絵の中の言葉にハッとしました。原点を忘れるな、と言われているような気がしました。
人生を変える出会いは『運』だけではない。小さな出会いも、生き方を変える『瞬間』となるのです。
いのちを紡ぐ言葉たち かけがえのないこの世界で
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※記事中の写真はすべてイメージ
作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー
[文・構成/吉元由美]
吉元由美
作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。
⇒ 吉元由美オフィシャルサイト
⇒ 吉元由美Facebookページ
⇒ 単行本「大人の結婚」