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弁護士「禁止する法律はありません、しかし…」 意外と知らない交通違反とは

By - grape編集部  公開:  更新:

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サンダル運転

※写真はイメージ

日差しがまぶしい夏の日は、多くの人がサンダルを履いて外出しています。

しかし、サンダルで車を運転すると、思わぬ危険やトラブルにつながる可能性があることを知っていますか。

サンダルで運転、なぜ危険?

サンダルでの運転が危険とされる一番の理由は、ペダルの操作ミスを招きやすいことにあります。

靴と足の一体感が少ないため、いざという時にブレーキペダルをうまく踏み込めなかったり、アクセルペダルからブレーキペダルへ踏み替える際に、サンダルが脱げてペダルの下に挟まってしまったりする危険性があるのです。

サンダル

※画像はイメージ

SNS上でも、「ブレーキが遅れてヒヤリとした」「サンダルがペダルに挟まりかけた」といった声が見られます。

サンダルでの運転は『交通違反』になる?

それでは、サンダルでの運転は『交通違反』にもなり得るのでしょうか。

大阪府大阪市で、まこと法律事務所を運営している北村真一弁護士に質問したところ、以下のような説明をしてくれました。

北村真一さん
北村弁護士

まず、サンダルでの運転を直接禁止する法律はありません

しかし、各都道府県が定める道路交通規則(公安委員会規則)で、運転者の遵守事項として履物に関する規定が設けられています。
例えば『東京都道路交通規則 第8条』では『木製サンダル、げた等運転操作に支障を及ぼすおそれのあるはき物をはいて車両等(軽車両を除く)を運転しないこと』と定められています。

このように、多くの都道府県で『運転操作に支障を及ぼすおそれのある履物』の着用を禁止しており、これに違反すると『公安委員会遵守事項違反』として、普通車の場合は反則金6千円が科される可能性があります

では、具体的にどのようなサンダルが『運転操作に支障を及ぼすおそれのある履物』と判断されるのでしょうか。

明確な統一基準はありませんが、かかとが固定されていないサンダルや鼻緒だけのビーチサンダル、ヒールの高いサンダルやミュールなどは、脱げやすくペダル操作を誤るリスクが高いため、違反とみなされる可能性があります。

一方で、かかとがバックストラップなどでしっかりと固定されており、足と一体化して運転操作の妨げにならないと判断される場合は、違反にならないケースが多いでしょう。

しかし、最終的な判断は現場の警察官に委ねられるため、「かかとが固定されていれば絶対に大丈夫」とはいい切れないのが難しいところです。

安全と安心のために、私たちができること

暑い日に「サンダルを履きたい!」という人は、車内に運転用のスニーカーを常備しておくといいでしょう。

少し面倒かもしれませんが、車に乗る時だけ履き替えれば、違反になる心配もありません。

何より安全な運転をすることで、運転する人だけでなく、同乗者の命を守ることにもつながります。

スニーカーでペダルを踏む写真

※写真はイメージ

車の運転は、ちょっとした油断が、大きな事故につながってしまう恐れがあります。

あなたも、車を運転する時は、サンダルの危険性を再認識して、適切な履物を選んでみてくださいね。

北村真一さんの顔写真

監修:北村真一

まこと法律事務所 代表弁護士。
「きたべん」の愛称で大阪府茨木市で知らない人がいないという声もあがる大人気ローカル弁護士。
猫探しからM&Aまで幅広く取り扱う。


[文・構成/grape編集部]

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