もしもの時に備える! 専門家が教えるペットの『災害対策』とは?【独自取材】
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撮影:grape編集部

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『災害大国』と呼ばれる日本。地震や台風に見舞われるたび、身の危険を感じる人も多いでしょう。
自分だけでなく、身近な存在を守るための備えも必要です。家族の一員であるペットも忘れてはいけませんよね。
筆者は、避難が難しいペットの災害対策のヒントを探るため、2025年10月19日に神奈川県横浜市で開かれたイベント『動物愛護フェスタよこはま』を取材。
同市のNPO法人『神奈川動物ボランティア連絡会』のメンバーに話を聞きました。
長年動物に関わる専門家が伝える、災害時にペットを守るための心構えや訓練のポイントを紹介します。
災害からペットを守るためにできることは?
同イベントは、同市獣医師会などでつくる実行委員会の主催。コロナ禍の期間を除いて、2011年から毎年同市で開催しています。
同連絡会は「ペットの災害対策について考えるきっかけにしてほしい」と、開催当初から有意義なブースの出展を続けているのです。どんなブースかというと…。
撮影:grape編集部
飼い犬の避難体験ブース!
ネットで囲まれたブース内には、障害物や平均台、小さなテントトンネルなどを設置。
撮影:grape編集部
愛犬が飼い主と一緒に、災害現場を想定したコースを歩くことができるのです。
撮影:grape編集部
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スルスルと難なく歩いていく犬もいれば、恐怖を感じたのか立ち止まってしまう犬もいたりして、反応はそれぞれ。
愛犬が思ったように前に進まずに、苦笑いを浮かべる飼い主の姿も多く見られました。
ペットが災害時に混乱しないために…
避難体験ブースを設けた狙いについて、同連絡会理事で、ペットショップやドッグランを営む大久保芳樹さんに話を聞くと、このように答えてくれました。
ペットが災害時に混乱しないようにするためには、日頃から『苦手』に慣れさせておくことが大事です。
このコースの障害物の前で後ずさりすれば「複雑な道を歩くのが苦手」、トンネルの前で止まれば「暗いところが苦手」と考えられるでしょう。
『苦手』が分かれば、日常で対策ができます。散歩の際に無理のない程度にデコボコな道を歩いたり、こまめに褒めながらクレートに入らせたりする訓練などがオススメです。
大久保芳樹さん(撮影:grape編集部)
災害時にはペットにストレスがかかる状況が予想されます。
飼い主が、ペットの苦手なことを把握しておけば、それに応じた対策ができ、ストレスを最小限にとどめることができそうですね。
さらに、同連絡会代表の矢吹紀子さんは、災害時に人とペットが安心して過ごすための心構えについて、次のように話します。
避難所でペットを受け入れる体制は、徐々に整いつつあります。
ですが、中には「見るのも嫌」と言うぐらい苦手な人もいますよね。それは仕方がありません。
周囲の人が動物を苦手な人もいることと、ペットの生態を理解しておけば、双方が避難所で心地よく過ごすための対策が見えてくるのではないでしょうか。
ゆくゆくは、町内会や自治会の飼い主さんたちの間で、避難所でペットを受け入れるためのグループが立ち上がる流れも生まれてほしいですね。
矢吹紀子さん(撮影:grape編集部)
矢吹さんが言うように、得手不得手があるのは、人間も動物も同じです。
筆者も改めて、実家で暮らす愛犬の『苦手』を再確認しておかなければいけないと感じました。
撮影:grape編集部
日頃の小さな備えの積み重ねは、災害時の安心につながるはずです。
大切な『家族』を守るために何ができるかを、日頃から考えておきたいですね!
[文・構成・取材/grape編集部]