「新しい子犬を飼うから」里親に捨てられた老犬 48km歩いて戻った犬がたどり着いた人
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2012年、アメリカのカンザス州の動物シェルターに1匹の老犬が保護されました。犬の名前はマ・ケトル。彼女は飼い主が亡くなったためひとりぼっちになり、シェルターに保護されたのです。
新しい家族が出来たと思ったら…
それから少しして、マ・ケトルはある家族に引き取られることになりました。再び優しい家族と暮らせるようになった彼女はそこで幸せな一生を送れるはずでした。
しかしその1年半後、家族は子犬を1匹飼うことにしました。すると、マ・ケトルはその子犬と仲良くすることができず、飼い主は仕方なくマ・ケトルを手放すことにしました。
家族の元に帰りたい!シェルターから脱走
突然車に乗せられ、遠く離れたシェルターに連れて行かれたマ・ケトルは、自分の身に何が起きたのか理解できませんでした。そしてシェルターに着くや否や彼女は逃げ出し、自力で里親の家まで歩いて帰ったのです。その距離はなんと約48km。老犬であるマ・ケトルにとっては決して簡単なことではありません。
しかしそんな彼女の必死の思いもむなしく、里親だった家族はマ・ケトルを受け入れることを拒否。再びシェルターへと戻されることになりました。
そんな可哀想なマ・ケトルのことを知ったシェルターのスタッフは、自分のFacebookに彼女について投稿し、誰か里親になってほしいと呼びかけました。この投稿は多くの人たちに拡散され、メディアでも取り上げられました。その結果、ある女性が里親になりたいと名乗りをあげたのです。
その女性とは著名な作家であり、非営利の動物保護団体の創設者であるヘレン・リッチさん!そしてマ・ケトルは大富豪であるヘレンさんのプライベートジェットに乗り、カンザス州からフロリダ州へとお引っ越ししました。
ついに一生安心して暮らせる家と家族が出来たマ・ケトルは2015年に天国へと旅立ちました。飼い主に先立たれ、次の里親に捨てられるというつらい経験をした彼女ですが、最後の1年はヘレンさんからたっぷりの愛情を受けてとても幸せに過ごしたということです。今ごろは天国で、最初の飼い主さんと再会しているかもしれませんね。