女子バレー・中田監督が語る『人生のターニングポイント』のエピソードが心に響く
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いよいよ間近に迫っている、2020年東京オリンピック。さまざまな競技がある中で、メダルを期待されているものの1つが、女子バレーボールです。
そんなバレーボール女子日本代表チームを率いる、中田久美監督。自らもバレーボール選手として活躍していた中田さんが、これまでの人生のターニングポイントを振り返る、ドキュメンタリームービーが公開されました。
オリンピックで金メダルを取ることに人生を捧げた、1人の女性のアスリート人生に、胸が熱くなってしまいます。
メダルを目指した、終わりなき挑戦
15歳という当時史上最年少で日本代表に選ばれ、3度のオリンピックに出場し、現在は日本代表監督を務める中田さん。一見、華やかな人生に思えますが、幾度となく立ちはだかる高い壁に心が折れる日々の連続だったとか。
それでも、ピンチを乗り越え、未来に繋げてきた彼女の過去を紐解くと、「誰よりも勝ちにこだわる」という強い想いが垣間見えてきます。中田さんは"人生のターニングポイント"となったという、4つの試合を写真と共に振り返ります。
デビュー後初めて出場した中国戦
あの試合に出ていなかったら、私は普通の高校に通って、普通のバレーボール人生を選んでいたと思うんです。『JAPAN』のユニフォームを着て戦うという、自分の実力とのギャップをどうやって埋めていいのかが分からなくて…。でも、大きな夢だったので、すごく嬉しかったです。
選手時代の写真で埋め尽くされたミュージアムを巡り、これまでのバレーボール人生の足跡を辿る中田さん。まだあどけなさが残る、初めて日本代表に選ばれた15歳当時のポートレート写真を前にして、当時の記憶や感情が蘇ります。
1980年に初出場した中国戦は、まだ実力が追い付かない自分が、日本代表のユニフォームを着て戦うことに戸惑いつつ、喜びも感じていたという、当時の複雑な心境を語りました。
挫折を味わった、ソウルオリンピック・ペルー戦
この写真に写っている選手たちにとっては、思い出したくもない試合だと思います。完全に、1回火が消えたオリンピックだったと…。
「自分のバレーボール人生をかけていた」と中田さんが決死の覚悟で臨んだ、1980年のソウルオリンピック・ペルー戦。しかし、結果は惨敗…。中田さんは、戦いきれなかった当時の悔しい想いを赤裸々に語りました。
引退を決意した、バルセロナオリンピック・ブラジル戦
主治医には「もう出ちゃいけない」っていわれていたんですけど…。出ましたね、最後(笑)「これがオリンピックなんだな」っていうか。もうその次は考えられなかったです。でも、本当によく頑張ったなって思います。
1992年のバルセロナオリンピックでは、ケガを押して試合に出場したものの、準々決勝のブラジル戦で敗戦。メダルの可能性がなくなり、選手として現役の引退を決意したターニングポイントとなった試合だといいます。
引退後は解説に転身しましたが、「何のためにバレーボールをやってきたのか、というところにぶち当たって」とバレーボールの目的を見失いかけたそうです。そんな時、亡き父が生前に残した「人生に悔いはない」の言葉で奮起したと明かしました。
監督として初めてブラジルに勝利した試合
勝った瞬間の選手たちの表情は、自分が現役時代に勝った時よりもやっぱり嬉しいものです。バレーボールという特別な時間を、一生懸命に生きてもらいたいんですよ。
真剣に向き合っていれば、多分折れるでしょう。でもアスリートは、折れたものを戻す力が必要だから。
バレーボール女子日本代表の監督となった最初のシーズンで、強豪ブラジルを相手に勝利を収めた試合をしみじみ振り返る中田さん。勝った瞬間をとらえた写真を見て、当時の喜びが蘇ります。
「金メダルを獲ることよりも、"可能性にチャレンジする面白さ"があったから頑張ってこれた」と言葉にしつつ、2020年東京オリンピックへの決意を語ります。
この動画は、2020年東京オリンピックのゴールドパートナーである、野村ホールディングスが公開したもの。2020年東京オリンピックでのメダル獲得に向けて『終わりなき挑戦』を続ける、中田さんの真っ直ぐな姿勢に、勇気づけられる人も多いことでしょう。
中田さん率いるバレーボール女子日本代表が、悲願の金メダルを手に入れることができるのか…いまから待ちきれませんね。
野村ホールディングス
[文・構成/grape編集部]