病気と闘う少年へのギフトと知らず…荷物を盗んだ犯人が事情を知り、涙の謝罪
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道路標識、縦読みすると… 1枚に「これは気付かなかった」「面白い看板」目的地の方向や距離、道路上の警戒情報などを視覚的に伝える、道路標識。普段から車を運転する人であれば、頻繁に目にするでしょう。なおき(@528_frs)さんがXに公開した道路標識の1枚に、5万件を超える『いいね』が寄せられています。
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アメリカ・デラウェア州に住む5歳のティミー・ビックくんはアメリカプロレス団体『WWE』の熱狂的なファン。
2才の時に自閉症と診断された彼は、2018年に脳腫瘍を患っていることが判明します。
そこで彼の父親は、腫瘍の摘出手術を受けることになったティミーくんのために、特別なプレゼントをあげることに決めます。
それは『WWE』のチャンピオンベルト。ティミーくんは毎晩、プロレスのベルトを枕元に置いて一緒に眠り、そのベルトから病と闘う勇気をもらっているといいます。
病気の息子のためのベルトが盗まれる
ティミーくんの両親はチャンピオンベルトのレプリカを購入。さらにそのベルトをより本物に近づけるために、埋め込まれているプラスチックの宝石をキュービックジルコニアなどに換えようと考えます。
そこで父親はプロのベルト職人セルジオ・モレイヤさんに協力を依頼。すると事情を知ったセルジオさんはティミーくんのために無料でベルトのカスタマイズを快諾してくれたのです。
ティミーくんの父親はすぐにセルジオさん宛てにベルトを郵送。配達時、セルジオさんが不在だったため、荷物は玄関先に置かれました。
するとその後、2人組の女がベルトの入った荷物を盗んでいったのです。犯行の様子は監視カメラにバッチリと映っていました。
この映像は警察のFacebookで公開されました。またセルジオさんは自ら地元のTV局『KIRO7』に連絡し、メディアを通じて犯人へ呼びかけたのです。
ベルトを盗んだ犯人が涙の謝罪
セルジオさんがTVのニュースに出演してから2日後、なんと犯人が盗まれたベルトを返しにきたのです。
そこには4枚にわたる、犯人からの謝罪の手紙が同封されていました。
手紙には犯人がホームレスで薬物中毒であることや、ほんの少しのお金が欲しくて盗んでしまったこと。決して病気と闘う5歳の少年の希望を奪いたかったわけではないこと。また自らにも6歳の子どもがいて、「自分がしたことを恥じている」と書かれていました。
セルジオさんいわく、犯人たちは涙を流しながらとても申し訳なく思っている様子だったといいます。彼はそんな犯人たちを抱きしめて、告発をするつもりはないことを伝えたそうです。
上の写真はカスタマイズ前のベルトを手にして笑顔を見せるティミーくん。セルジオさんはベルトが完成次第、彼に送り返す予定だということです。
このストーリーは多数のメディアで報道され、地元警察や保安官事務所のFacebookにはティミーくんの手術の成功を祈る声や犯人たちへ恩赦を求めるメッセージなどが寄せられています。
玄関先に置かれた荷物を盗む窃盗犯は『ポーチ・パイレーツ』と呼ばれ、その被害はアメリカで後を絶ちません。
金額の大小にかかわらず、窃盗は犯罪です。盗まれた品物が今回のように、誰かにとってかけがえのないものである可能性もあるのです。
ティミーくんが両親の愛情が込められたチャンピオンベルトから勇気をもらい、手術と治療を乗り越えて再び元気に過ごせるようになることを祈ります。
[文・構成/grape編集部]