見知らぬ女性に自分の写真をFBで晒された男性 その女性に感謝することに
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道路標識、縦読みすると… 1枚に「これは気付かなかった」「面白い看板」目的地の方向や距離、道路上の警戒情報などを視覚的に伝える、道路標識。普段から車を運転する人であれば、頻繁に目にするでしょう。なおき(@528_frs)さんがXに公開した道路標識の1枚に、5万件を超える『いいね』が寄せられています。
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アメリカ・ジョージア州ファイエット郡のマクドナルドで撮影された1枚の写真が、ある男性の運命を変えました。
しかもきっかけはこの男性を非難しようとした、ある女性のFacebook投稿だったのです。
マクドナルドの店内で横になって眠っている男性がいるのを見かけた女性客は気分を害し、店員にそのことを告げます。
しかし店員は「ええ、知ってます。ははは、いいんですよ」と答えたのだそう。
不満を覚えた女性客は寝ている男性の写真を撮り、Facebookに投稿。「これがファイエット郡から引っ越したくなる理由の1つ」というコメントを、怒りを表す絵文字と共に添えました。
店内で寝ていた男性を非難するつもりが…
この女性の投稿は拡散されます。そして地元のTV局『WSB-TV』のリポーター、マット・ジョンソンさんが寝ていた男性について調べたところ、21歳のサイモン・チャイルズさんだということが判明。
海外メディア『BBC』によると、最近母親を亡くしたサイモンさんはホームレスで、生後4か月の息子を育てている父親。マクドナルドで2つのシフトをかけもちで働いているため、シフトの合間に店内で仮眠をとっていたことが分かったのです。
そんなサイモンさんの境遇はメディアを通じて知れ渡ります。すると、地元の人たちが次々と彼に助けの手を差し伸べ始めたのです。
幼い息子へおむつや洋服などを寄付する人や、「サイモンさんの職探しを手伝いたい」と、面接に備えて無料で散髪をしてくれる理髪店も現れました。
また、近くのレストランのオーナーが、サイモンさんに無償で車を貸してあげることを申し出ます。これで彼は安全な通勤手段も確保できました。
人々の好意はまだ続きます。サイモンさんはより条件のいい新しい仕事の機会も得たといいます。さらに彼の事情を知った人が、一時的な住まいも提供してくれたのです。
これでサイモンさんと彼の息子はホームレス生活から脱して、安心して暮らせる家に住めることになりました。
サイモンさんは自分の写真がネガティブな意味でFacebookに載せられていたことに「ちょっと傷ついた」と話しています。
しかし、その投稿によって多くの人が支援してくれたことで彼の生活は一変しました。彼は写真を投稿した女性に対して怒るどころか、「感謝している」ということです。
ところが一方で、サイモンさんの写真を投稿した女性が、「人に恥をかかせるなんてひどい」と世間から非難されることになったのです。
この出来事を受けて、女性はサイモンさんに直接会って、謝罪をしました。
見知らぬ人の写真を撮り、ソーシャルメディアなどでさらすことが簡単にできる現代。しかし、不快だと思われる行為の裏には、ほかの人には知り得ない事情があるのかもしれません。
どんな出来事も自分勝手な解釈をしないで、なぜ相手がそうしているのかということを少し推測することができれば、もっと優しい社会になるのではないでしょうか。
[文・構成/grape編集部]