世界はこんなにも美しい 自然が私たちに語りかけることとは
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吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
世界はこんなにも美しい
激しい雨の夜、半地下の浴室に降りる階段、コの字に降りる手前で、聞いたことのない音が聞こえてくる。こぽっ、こぽっ。(ああ、まただ…)昨年の夏、ガレージのシャッターの下から流れ込んだ雨水が排水ポンプの配電盤に浸水し、みるみるうちに半地下の浴室と洗面所が足首の上のあたりまで浸水しました。
昨年が2回目の浸水だったので、買ってあった排水ポンプで排水。保健所に頼んで消毒してもらいます。床板を開け、床下の排水、そして乾燥するまでに1ヶ月以上かかりました。それ以来、梅雨から夏にかけての激しい雨はトラウマなのです。
ゲリラ豪雨という言葉を初めて聞いたのは、2008年の夏頃だったと思います。当時、ミュージカル『RENT』の歌詞の制作のために、毎日、朝10時から夜遅くまで、帝国劇場の地下のリハーサル室にこもっていました。外で何が起こっているのかわからない、隔離されたような状態です。
ある日、気分転換のために夕方外に出てみると、路面が濡れている。それもかなり激しく降ったような。夕焼けがやけに美しく、皇居の向こう側の空を赤く染めていました。それは単に空の色がきれい、ということではなく、何か強い主張を含んでいるような感じがしたのです。
「どう? 世界はこんなにも美しいのよ」
自然が…、アスファルトで埋め尽くされたこの都会も地球の一部であることを知らしめるような…そんな強い主張を感じたのです。
世界的に、気候の変化が激しく、異常気象と呼ばれていたことが異常ではなくなり、気温35℃という夏の暑さも、例外ではなくなってきました。数年もしたら、すっかり猛暑に慣れているのでしょうか。慣れるより、逃げ出したくなっているかもしれません。
私たちは限られた数十年という時間を生きています。その間に、台風、地震、噴火…を何度となく体験します。激しさを増していく自然の現象に驚きます。でも、これまでの地球の歴史を考えてみると、常に常に変化し続け、その様相は変化している。一方私たちは便利になった生活があたりまえになり、常に変化している環境の中に生きていることを忘れています。
「どう? 世界はこんなにも美しいのよ」
ゲリラ豪雨という言葉が使われ始めた夏の、あの異様に美しい夕焼けの主張は、私たちの心が帰る場所を示しているかのようです。
先だっての台風の激しい雨と、激しい風に見舞われた真夜中。浸水しないかと心配のあまり、大きな傘をさし、玄関先に出てみました。非日常の光景がそこに。すべてのものを洗い流そうとする『意志』を感じてしまいました。
大きな被害が出て、翌朝は交通機関が乱れ、あたりまえのことがあたりまえでなくなる。そのとき、台風が過ぎた青空がこう語りかけてくるような気がするのです。
「どう? 世界はこんなにも美しいのよ」
※記事中の写真はすべてイメージ
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作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー
[文・構成/吉元由美]
吉元由美
作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。
⇒ 吉元由美オフィシャルサイト
⇒ 吉元由美Facebookページ
⇒ 単行本「大人の結婚」