entertainment

桃、栗3年、柿8年 梅は酸い酸い13年 梅の香りに心を寄せて…

By - 押阪 忍  公開:  更新:

Share Post LINE はてな コメント

こんにちは、フリーアナウンサーの押阪忍です。

ご縁を頂きまして、『美しいことば』『残しておきたい日本語』をテーマに、連載をしております。宜しければ、シニアアナウンサーの『独言』にお付き合いください。

梅が香に寄せて… アナウンサー押阪忍の『美しいことば』

1年で1番寒い季節である1月、2月。その2月が、過ぎ去ろうとしています。今年の2月は 関東では雪も少なく 暖かかったせいか 今 梅が満開です。

梅には白梅と紅梅がありますが、白梅の方が一足早く咲くようです。百花に先がけて咲くこの梅をいにしえの俳人 歌人は 「待ってました…」と 心ときめかせて詠んだのでしょうね。

梅には母という字が入っていますが、中国では女性がつわりの時に 梅の実を食べるという古い習慣もあるそうで、梅は中国では『国の花』とされています。

桃、栗3年、柿8年 梅はい13年、と言ったりしますが、梅は10年以上の年月をかけて しっかりした実をつけるそうです。その梅の実の力が『梅干し』となって 私達を元気づける食品になっているわけですね。

ところで『馥郁ふくいく』 という表現がありますが、考えてみると この漢字は、梅の香り、匂いにだけにしか使われていないように思うのですが…。もしも『馥郁』が梅にだけにしか使われない表現だとすると、梅の『香り、匂い』は 大したものだと思いますねぇ…。使われている例が他にあれば、是非教えて頂きたいと思います。

白梅には、清楚な気品と香りがあり、新しい季節を告げてくれ、紅梅には、あでやかな色合いと華やかさがあり、さらに温かみも感じさせてくれます。拙宅には、紅白2本の梅がありますが、この時季、〝馥郁″とした香りの白梅に顔を近づけては、春の訪れを楽しんでおります。

馥郁の 香り求めて 白梅に  押阪忍

<2019年2月>

logo_oshizaka2

フリーアナウンサー 押阪 忍

1958年に現テレビ朝日へ第一期生として入社。東京オリンピックでは、金メダルの女子バレーボール、東洋の魔女の実況を担当。1965年には民放TV初のフリーアナウンサーとなる。以降TVやラジオで活躍し、皇太子殿下のご成婚祝賀式典、東京都庁落成式典等の総合司会も行う。2019年現在、アナウンサー生活61年。
日本に数多くある美しい言葉。それを若者に伝え、しっかりとした『ことば』を使える若者を育てていきたいと思っています。

狩野英孝さんの写真

快挙を成し遂げた狩野英孝、帰国便の搭乗券をよく見ると… 「さすがJAL」の声ホノルルマラソンから帰国する狩野英孝さんに、JALが用意したサプライズとは…。

ファーストサマーウイカさんの写真

ロケで出会う人を「お母さん」と呼ぶのは気になる ウイカが決めている呼び方とは?タレントがロケで街中の人を呼ぶ時の「お母さん」「お父さん」に違和感…。ファーストサマーウイカさんが実践している呼び方とは。

Share Post LINE はてな コメント

page
top