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感染リスクは、『会話』にも!? この発音には注意

By - 押阪 忍  公開:  更新:

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こんにちは、フリーアナウンサーの押阪忍です。

ご縁を頂きまして、『美しいことば』『残しておきたい日本語』をテーマに、連載をしております。宜しければ、シニアアナウンサーの『独言』にお付き合いください。

会話による感染!?

先日、28年間担当させていただいているFMラジオの当方のレギュラー『ワンポイント・フィットネス』の収録で、1か月ぶりにラジオ局に行きました。

局の入口で消毒と体温の測定があり、OKが出てからの入局です。エレベーターもスタジオへの通路も すれ違う人は皆マスク姿、どこかの病院へ来た感じさえもします。

さて、いつものスタジオは、マイクの前に透明のアクリルボードが置かれ、ディレクターとの軽い打合せも、お互いにマスクのままアクリル板越しです。テレビドラマの刑事物での拘置所の面会シーンにやや似ています。

当方の番組はワンマントークですので、マスクをはずして収録しましたが、他のスタジオでの収録番組では、マスクをしたまま話しているゲストの顔も見えました。放送局といえども、病院と同じくらいの感染リスクがあるのかもしれませんね。

ところで、アメリカの実験では「Stay healthy」(健康でいてね)を、大声で25秒間言わせた所、発声の『th』の時に、一番多くの『しぶき』が飛んだ事が判ったそうです。日本語ですと『サシスセソ』の『ス』の音でしょうか…。

1分間の大声の会話では、少なくとも1000個のウイルスを含む微粒子が8分間以上、空気中を浮遊していると推定され、「密閉空間では、通常の会話が感染の原因になる」と発表されました。

新型コロナウイルス感染のリスクは、何と『会話』にもあるのです。日頃の会話にもマスクと換気を心がけ、談笑の折には『フ』とか『ス』の吐く息の発音を時には気をつけるようにしたいものです。(カラオケでは特にですね)

<2020年7月>

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フリーアナウンサー 押阪 忍

1958年に現テレビ朝日へ第一期生として入社。東京オリンピックでは、金メダルの女子バレーボール、東洋の魔女の実況を担当。1965年には民放TV初のフリーアナウンサーとなる。以降TVやラジオで活躍し、皇太子殿下のご成婚祝賀式典、東京都庁落成式典等の総合司会も行う。2020年現在、アナウンサー生活62年。
日本に数多くある美しい言葉。それを若者に伝え、しっかりとした『ことば』を使える若者を育てていきたいと思っています。

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