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新大関『正代』誕生 今年の最後を飾る九州場所での熱戦を期待

By - 押阪 忍  公開:  更新:

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こんにちは、フリーアナウンサーの押阪忍です。

ご縁を頂きまして、『美しいことば』『残しておきたい日本語』をテーマに、連載をしております。宜しければ、シニアアナウンサーの『独言』にお付き合いください。

新大関 正代 誕生

横綱白鵬 鶴竜2横綱が休場した大相撲九月場所は、関脇正代が初優勝し、終盤を大いに盛り上げました。

熊本県初の優勝者ということで話題となり、東京都出身の新入幕の軽量 翔猿が、何と天皇賜杯をかけた千秋楽結びの一番をつとめるなど、コロナ禍ではありましたが、相撲史上に残る九月場所となりました。

ところで、熊本県出身のかつての大関に、闘魂の名大関と言われた栃光がいます。名横綱、栃錦 若ノ花時代の春日野部屋の名大関です。176センチ、120キロという大柄ではありませんでしたが、頭からぶつかってゆく闘魂の名大関でした。

当時、当方は学生でしたが 縁あって出羽ノ海親方のご自宅で 居候いそうろうをしておりましたので、出羽一門の連合稽古で、横綱千代ノ山、横綱栃錦、大関栃光、栃ノ花、関脇出羽錦、小結成山なりやま…といった役力士の稽古を出羽ノ海部屋の道場で、何度も見ています。

大関栃光の 相手に突っ込む当りは ホントに凄かったです。ガツンと頭から当るので、ひたいの髪の毛が薄くなっていました。闘魂みなぎる相撲でした。

本場所で一度も待った、をしなかった力士としても有名でした。新大関正代は、大関昇進の伝達式で『至誠一貫』の精神をその口上に使いましたが、その相撲を貫き通したのが 郷里熊本出身の大関栃光だったのです。

新大関正代は 郷土の名大関栃光を範として 更なる精進につとめ その上を狙って貰いたいと願っております。

今年の最後を飾る大相撲は 11月の九州場所です。新大関正代は、地元です。横綱白鵬 鶴竜 そして大関貴景勝 朝乃山 加えて新大関正代と、横綱 大関揃い踏みの15日間の熱戦を 相撲ファンは期待しております。

<2020年10月>

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フリーアナウンサー 押阪 忍

1958年に現テレビ朝日へ第一期生として入社。東京オリンピックでは、金メダルの女子バレーボール、東洋の魔女の実況を担当。1965年には民放TV初のフリーアナウンサーとなる。以降TVやラジオで活躍し、皇太子殿下のご成婚祝賀式典、東京都庁落成式典等の総合司会も行う。2020年現在、アナウンサー生活62年。
日本に数多くある美しい言葉。それを若者に伝え、しっかりとした『ことば』を使える若者を育てていきたいと思っています。

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