中学生の頃どうしても欲しかった…音楽の楽しさを教えてくれたものとは?
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吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
ラジオは外の世界への扉だった
初めてラジオを聴いたのは、1970年代、中学生のときでした。
友達が深夜放送を聴いているのを知り…深夜放送の存在すら知らなかったので、それはまるで未知の世界でした。
ラジオを買ってほしいと親に頼むと、父は「そんなものは必要ない」と即却下。
お願い、お願い、と頼むほど、父は頑なに首を縦に振らない。
今考えれば、自分の貯金で買えばよかったのですが、当時はそのような勝手なことはできない雰囲気がありました。
見かねた叔父が、ちょっと大きめのお弁当箱のようなトランジスタラジオを買ってくれました。
真夜中、ベッドの中でチューンを合わせる。
ジージー、シャーという雑音がふっと途切れて声が聞こえてくる。
ボリュームを下げて、耳にくっつけるようにして聴いたものです。
ナンセンスなラジオドラマ、え?こんなこと話しちゃうの?といった告白番組、好きなパーソナリティーの曜日は欠かさず聴いたものでした。
その頃の中学生にとってラジオは、知らない世界への扉のようなもの。
音楽も、さまざまな情報も話題も、チューンを合わせたら雪崩のように飛び込んできたのです。
チューンを合わせていると、韓国語や中国語、時にはロシア語がかすかに聞こえてくることも。
それは何か秘密めいていて、不穏な感じがしました。また米軍の軍事放送のAFSは音楽の楽しさを教えてくれ、アメリカへの憧れを募らせたものでした。
いま、一瞬で世界とつながり、ほしい情報を入力すればすぐにAIが答えてくれる時代になりました。
私たちが得たものはとても大きいし、子どもたちも器用にスマートフォンを使いこなし、デジタル化していく世界を難なく生きている感じがします。
私たち世代が10代という多感な時代から大人になっていくその色模様と、おそらく今の若い人の心の色模様は違うかもしれませんが、あの頃のラジオと、今のSNSやインターネットは同じような役割りを果たしていたのかもしれません。
どちらも外の世界とひっそりとつながっていくツールです。
最近好きで聴いている番組があります。
本放送はなかなか聴けないので、ポッドキャストというありがたいメディアで。
中でも好きなのがリスナーのメッセージコーナーで、日常の中のちょっとしたエピソードや、お腹を抱えて笑ってしまうようなエピソードが軽妙な語り口で綴られています。
「お母さんの面白い話」「私の勘違い」などといったテーマに寄せられるリスナーからの手紙を聞いていると、人は愛すべき存在だと、しみじみ思います。
中学生以来のラジオの日々が、また楽しくなってきた今日この頃です。
いのちを紡ぐ言葉たち かけがえのないこの世界で
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※記事中の写真はすべてイメージ
作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー
[文・構成/吉元由美]
吉元由美
作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。
⇒ 吉元由美オフィシャルサイト
⇒ 吉元由美Facebookページ
⇒ 単行本「大人の結婚」