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日本人の評価… アナウンサー押阪忍の『美しいことば』

By - 押阪 忍  公開:  更新:

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こんにちは、フリーアナウンサーの元祖!?などと言われている押阪忍です。

ご縁を頂きまして、この欄で、お喋りをさせていただくことになりました。お目に留まれば、シニアアナウンサー(花ウンサー)の『独り言』にお付き合いいただければ幸いです。

 桜色の春から新緑の五月を迎える頃になると、例年思い浮かべる俳句があります。

目には青葉 山ほととぎす 初鰹はつがつお

 江戸時代の俳人、山口素堂の句です。新緑の色つややかな青葉、山々には美しい鳴き声のホトトギス、そして旬の走りの初鰹…。目にも、耳にも、口にも、この季節一番の贈り物…という名句です。この句を口ずさみながら、こんな話を思い出しました。

 知人のご子息がアメリカへホームステイしていた時の話です。そのホームの主人あるじが、俳句をたしなんでいたそうで、或る日雑談の中でその息子さんに「キミの好きな日本の俳句を二~三教えて欲しい…」と言われ、想定外のことでもあり、頭が真っ白になって、その時、一句も頭に浮かんで来なかったというのです。一句もです。

 突然の質問とはいえ、芭蕉や蕪村や一茶を思い浮かべれば、一句や二句は口をついて出るだろうと思うのですが…。

 グローバル時代とはいいながら、今、日本人が余りにも日本を知らずに、外国に留学やホームステイをする傾向にあると、海外通の知人がこぼしていたことを思い出します。

 『歴史を知らずして、未来を語るなかれ!』という名言がありますが、って銘すべしと思いますね…。

 蛇足だそくですが、私の好きな四季を代表する名句を四句載せさせていただきますので、連鎖的に他の句を思い出していただければ幸いです。

 菜の花や 月は東に 日は西に   与謝蕪村

 朝顔 つるべとられて もらい水   加賀千代

 柿くえば 鐘が鳴るなり 法隆寺   正岡子規

 梅一輪 一輪ほどの あたたかさ   服部嵐雪

<2017年5月>

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フリーアナウンサー 押阪 忍

1958年に現テレビ朝日へ第一期生として入社。1965年には民放テレビ初のフリーアナウンサーとなる。以降テレビやラジオで活躍し、皇太子殿下のご成婚祝賀式典なども行う。2016年現在、アナウンサー生活58年。
日本に数多くある美しい言葉。それを若者に伝え、しっかりとした『ことば』を使える若者を育てていきたいと思っています。

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