女性に使ってほしい【ことば】 アナウンサー押阪忍の『美しいことば』
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こんにちは、フリーアナウンサーの元祖!?などと言われている押阪忍です。
ご縁を頂きまして、この欄で、お喋りをさせていただくことになりました。お目に留まれば、シニアアナウンサー(花ウンサー)の『独り言』にお付き合いいただければ幸いです。
grapeは女性の読者が多いと聞いています。編集の内容も、レディースが興味を魅くアイテムが並んでいますよね。そこで今日は、女性に使ってほしいことばを挙げてみようと思います。擬態語、擬声語ですが、これを上手に使うと話の内容や状態が、より美しくより鮮明に相手に伝わるように思えます。
“ゆったり、のんびり、はんなり、まったり、ほんのり、おっとり…”こんなことばを聴くだけでも、なんだか気持ちが“やんわり”と和みませんか?今風に言うと“ほっこり”でしょうか…。
“はんなり”は関西弁で落着きがあり、華やかな様を表わし、“まったり”はまろやかでこくのある味をいい、ボクの好きなことばです。
ところで、女性に使ってほしい擬態語、擬声語は「は行」に多くみられます。
「は」…はらはら、はきはき、はいはい…。
「ひ」…ひらひら、ひえびえ、ひんやり、ひたひた…。
「ふ」…ふかふか、ふさふさ、ふっくら、ふわふわ、ふんわり…。
「ほ」…ほのかに、ほのぼの、ほっこり、ほらほら、ほんのり、ほんわか、ほろよい…。
「へ」の段には、なぜかお勧めできることばはありません。へらへら、へたへた、ぺちゃくちゃ、ぺこぺこ、べろべろ…と音感も心地よくありませんよね。
ボクがお勧めしたいのは、音感の美しいことばです。それらをTPOを考えてうまく使うと、会話の雰囲気も和み柔らぎ、より上質なものに変わって行きます。
「は」行のことば。どうか積極的にお使いになってみて下さい。使うご本人も“ほっこり”すると思うのですが…。
<2016年11月>
フリーアナウンサー 押阪 忍
1958年に現テレビ朝日へ第一期生として入社。1965年には民放テレビ初のフリーアナウンサーとなる。以降テレビやラジオで活躍し、皇太子殿下のご成婚祝賀式典なども行う。2016年現在、アナウンサー生活58年。
日本に数多くある美しい言葉。それを若者に伝え、しっかりとした『ことば』を使える若者を育てていきたいと思っています。