「近いうちに会おうね」宙ぶらりんになったままの言葉はない? 会いたい人には、会いに行こう By - 吉元 由美 公開:2024-03-17 更新:2024-03-17 エッセイ吉元由美連載 Share Post LINE はてな コメント 吉元由美の『ひと・もの・こと』 作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。 たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。 会いたい人には、会いに行こう 「近いうちに会おうね」 「ごはん行きましょう」 メールやLINEの中で、幾度となく交わされたこんなやり取りがあります。会いたい気持ちに嘘はない、もちろん。 でも、会わないまま何年か経ってしまったということもあります。「会いましょう」という言葉が「よろしくお願いいたします」と同じように、半ば挨拶のようになっているのかもしれません。 思い出してみると、宙ぶらりんになったままの言葉がたくさんあります。 「後輩からのオファーは絶対に断らない」 あるトーク番組で、アテネ五輪サッカー日本代表監督の山本昌邦氏がこんなことを語っていました。 故松田直樹選手(元『横浜F・マリノス』、『松本山雅FC』)からの「今度ごはん行きましょうよ」という誘いをそのままにしてしまったことを今も後悔している。 何か話したいことがあったのではないか。山本昌邦氏は今も思いを馳せるそうです。 時は瞬く間に過ぎていきます。ついこの前……と感じていたことが、もう何年か前のことだったということばかりです。 光陰矢の如し。矢のように過ぎていく時間には、限りがある。十代の頃には果てしなく思えた未来ですが、今ではその『限り』『終わり』を意識せずにはいられなくなりました。 今、この瞬間がある。でも、次の瞬間を誰も保証することはできません。それはゆっくり訪れるのかもしれないし、突然扉を閉ざされるかもしれない。 若くても老いていても、その瞬間は平等に与えられていることを思わずにはいられません。 先日、タレントの香坂みゆきさんと新曲の打ち合わせをしているとき、みゆきさんが言いました。 「会いたい人には会わないとね。行きたいところには行かないとね」 叶えようと思えばすぐに叶うことを、どうして先延ばしにしてしまうのか。本当に会いたい人に会えなくなること、行きたくても行けなくなることがあるのです。 あたりまえだと思っていることは、あたりまえのことではないことを、みゆきさんの言葉は思い出させてくれました。 「ごはん行きましょう」 「いつにしますか?」 すぐにスケジュールを確認する。そして日にちを決めてします。いいひとときを分かち合える友達がいるというのは幸せなこと。 それもあたりまえのことではないのだと思います。そんな小さな決断と実行を大切に。 いのちを紡ぐ言葉たち かけがえのないこの世界で吉元 由美1,584円(04/19 08:04時点)Amazon楽天市場YahooAmazonの情報を掲載しています ※記事中の写真はすべてイメージ 作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー [文・構成/吉元由美] 吉元由美 作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。 ⇒ 吉元由美オフィシャルサイト ⇒ 吉元由美Facebookページ ⇒ 単行本「大人の結婚」 ギャル曽根流のポテサラに「今日の夕飯決まった」「その発想はなかった」ギャル曽根さん親子が教える、ポテトサラダレシピに「奥が深い」「その発想はなかった!」の声が上がりました。 39歳の誕生日を迎えた、杏 ケーキよりも、注目を集めたのは…ん?見間違いじゃないよね!?杏さんの誕生日ケーキと一緒に写った『推しアクスタ』とは? Share Post LINE はてな コメント
吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
会いたい人には、会いに行こう
「近いうちに会おうね」
「ごはん行きましょう」
メールやLINEの中で、幾度となく交わされたこんなやり取りがあります。会いたい気持ちに嘘はない、もちろん。
でも、会わないまま何年か経ってしまったということもあります。「会いましょう」という言葉が「よろしくお願いいたします」と同じように、半ば挨拶のようになっているのかもしれません。
思い出してみると、宙ぶらりんになったままの言葉がたくさんあります。
「後輩からのオファーは絶対に断らない」
あるトーク番組で、アテネ五輪サッカー日本代表監督の山本昌邦氏がこんなことを語っていました。
故松田直樹選手(元『横浜F・マリノス』、『松本山雅FC』)からの「今度ごはん行きましょうよ」という誘いをそのままにしてしまったことを今も後悔している。
何か話したいことがあったのではないか。山本昌邦氏は今も思いを馳せるそうです。
時は瞬く間に過ぎていきます。ついこの前……と感じていたことが、もう何年か前のことだったということばかりです。
光陰矢の如し。矢のように過ぎていく時間には、限りがある。十代の頃には果てしなく思えた未来ですが、今ではその『限り』『終わり』を意識せずにはいられなくなりました。
今、この瞬間がある。でも、次の瞬間を誰も保証することはできません。それはゆっくり訪れるのかもしれないし、突然扉を閉ざされるかもしれない。
若くても老いていても、その瞬間は平等に与えられていることを思わずにはいられません。
先日、タレントの香坂みゆきさんと新曲の打ち合わせをしているとき、みゆきさんが言いました。
「会いたい人には会わないとね。行きたいところには行かないとね」
叶えようと思えばすぐに叶うことを、どうして先延ばしにしてしまうのか。本当に会いたい人に会えなくなること、行きたくても行けなくなることがあるのです。
あたりまえだと思っていることは、あたりまえのことではないことを、みゆきさんの言葉は思い出させてくれました。
「ごはん行きましょう」
「いつにしますか?」
すぐにスケジュールを確認する。そして日にちを決めてします。いいひとときを分かち合える友達がいるというのは幸せなこと。
それもあたりまえのことではないのだと思います。そんな小さな決断と実行を大切に。
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※記事中の写真はすべてイメージ
作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー
[文・構成/吉元由美]
吉元由美
作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。
⇒ 吉元由美オフィシャルサイト
⇒ 吉元由美Facebookページ
⇒ 単行本「大人の結婚」